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【水上紀行の為替相場の本質】 FX投資家が意識すべきリスク

2014年9月13日 20:09

 日本は平和な国です。国内にいると、海外で起きるようなリスクが身近で発生することも稀で、テレビで報道されている異国のニュースは他人事のように思われるかもれしれません。

 しかし海外で生活してみると、意外にリスクは身近にあることに気づきます。そして我々はFXトレーダーです。日本以外の国の事件が、自身のポジションの損益に直結してくる可能性を考えれば、一般の人よりもリスクを多く負っているともいえます。したがって、リスクに対してはエキスパートでなくてはなりません。

 最近、若手のトレーダー達何人かと、個別に話す機会がありました。意外に驚いたのは、大方のトレーダーのリスク感覚が希薄だったということです。最近のように、値動きが狭くなると、リスクへの感度はさらに低くなりがちだと思います。

 そこで今回は私がディーラー時代に経験した、身近に潜むリスクの実例をお話しします。

無念の後輩の死

 私の海外の最初の任地はロンドンでしたが、その時は何事もなく、4年後東京に異動しました。

 東京に戻り、フォワードディーラーをやっていた際、優秀なアシスタントディーラーがいました。彼はその後英国に留学しました。クリスマスシーズンとなり、彼はロンドンから友人のいるニューヨークを訪ねようと、パンナムという当時世界でも有数の米系航空会社の旅客機に搭乗しました。

 しかしその機にはリビア政府によって時限爆弾が仕掛けられていて、スコットランド上空で飛行機は爆発し、26歳の尊い命を落としました。

 ふたりで、夜中までトレードをしていただけに、とても信じられませんでした。

IRAによる支店ビルの爆破

 そして、東京勤務の後、ニューヨーク勤務になったある日の夜、ロンドンで爆発事件が起こりました。それは私の勤務していたビルで、IRA(アイルランド独立闘争(対英テロ闘争)を行ってきた武装組織)によって爆破されたのです。多くの同僚や知り合いが怪我をしました。

 これには後日談があり、IRAはそんなに多くの人間が夜遅くオフィスに残っているとは想定してしなかったようです。しかし、日本の財務省検査が近々入ることになっていたことからその準備で多くの日本人職員が、支店に残っていたのが仇となりました。

 爆破の一報をニューヨークで聞いて、私は何ができるわけでもなく、同僚たちの身を案ずるしかありませんでした。翌日ビルは支柱自体がねじ曲がり、使い物にはならなくなっていましたが、支店の人間は怪我人がいながらも、とりあえず無事だったことがわかりました。

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