*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は底堅い値動きか、高値圏で売りも米高関税の物価上昇を意識
11日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。足元の高値メドである148円が視野に入ると売りが出やすく、上値が重い。ただ。米トランプ政権の高関税政策で物価上昇圧力が意識され、ドル買い地合いは継続しそうだ。
前日発表された米経済指標で新規失業保険申請件数は強い内容でドルに好材料となったが、失業保険継続受給者数は前週よりも悪化。今後の利下げ余地を示し、米10年債利回りの低下を手がかりにドル売りに振れた。ユーロ・ドルは1.1660ドル台から1.1680ドル台に戻し、ドル・円は146円80銭付近に浮上後、146円10銭台に下押しされた。本日アジア市場で米金利は底堅く推移し、ドル・円は147円台に値を上げる場面があった。
この後の海外市場は引き続き金融政策にらみ。今週公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で7月利下げは遠のいたが、年内は9月・12月の緩和シナリオへの思惑から長期金利の上昇が抑制されればドル買いは入りづらい。ただ、米トランプ政権の高関税政策で物価上昇圧力が意識され、過度なドル売りは回避されるだろう。来週発表のインフレ指標は加速が予想され、連邦準備制度理事会(FRB)の政策方針をにらみドルは売りづらい面もある。
【今日の欧米市場の予定】
・21:30 加・6月失業率(予想:7.1%、5月:7.0%)
・03:00 米・6月財政収支(5月:-3160億ドル)
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