*12:12JST 日経平均は反落、関税合意好感が一服し売り優勢
日経平均は反落。256.10円安の41570.24円(出来高概算8億8433万株)で前場の取引を終えている。
前日24日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は316.38ドル安の44693.91ドル、ナスダックは37.94ポイント高の21057.96で取引を終了した。一部企業決算を嫌気した売りや、週次失業保険申請件数が4月来の低水準に達し労働市場の底堅さが示され、利下げ観測が後退するとダウは一段安となった。半導体のエヌビディア(NVDA)の上昇がけん引しナスダックは終日堅調に推移、連日で過去最高値を更新し、主要指数は高安まちまちで終了した。
米株市場を横目に、本日の日経平均は65.76円安の41760.58円と3日ぶり反落して取引を開始した。日経平均は昨日までの続伸で2000円を超す上げとなったことから、利益確定売りが出やすかった。さらに、石破首相の進退をめぐる国内政局の不透明感が投資家心理を慎重にさせた。国内主要企業の4-6月期決算発表がここから本格化することから、好業績・好決算銘柄への物色意欲が株価下支え要因となるとの見方もあったが、前場を通してマイナス圏を横ばいに推移するさえない値動きとなった。
個別では、トヨタ自動車<7203>、本田技研工業<7267>、マツダ<7261>などの自動車関連株が軟調に推移。また、三菱UFJ<8306>、ルネサス<6723>、サンリオ<8136>、キーエンス<6861>、キヤノン<7751>、ソニーG<6758>などが下落した。ほか、前日の決算発表を嫌気された信越化<4063>が大幅安、メドピア<6095>、三菱自動車工業<7211>、安川電機<6506>などが値下がり率上位となった。
一方、ディスコ<6146>、フジクラ<5803>、アドバンテスト<6857>などの半導体関連株が堅調に推移。また、ソフトバンクG<9984>、古河電工<5801>、IHI<7013>、バンナムHD<7832>、ニデック<6594>などが上昇した。ほか、マネーフォワード<3994>、三井松島HD<1518>、サンウェルズ<9229>などが値上がり率上位となった。
業種別では、化学、鉄鋼、輸送用機器などが値下がり率上位、海運業、倉庫・運輸関連業、パルプ・紙などが値上がり率上位に並んでいる。
後場の日経平均は引き続きこう着感の強い値動きとなりそうだ。円相場も安定的な動きの中、売り圧力が優勢だった自動車や精密機器など主力株の調整色が引き続き強く、週末要因と合わせて利益確定売りが先行しやすい状況が継続すると想定される。一方、市場参加者は引けにかけて買い戻しのタイミングを探る構えもありそうで、一段の下振れは限定的となるか。後場にかけて大きな手掛かり材料が乏しいと、現状のラインでもみ合う展開が想定される。
<AK>