*14:27JST ユーロ週間見通し:伸び悩みか、域内経済を警戒
■米雇用統計悪化でユーロ売り・米ドル買いは縮小
今週のユーロ・ドルは弱含み。米国とユーロ圏の金利差縮小を期待したユーロ買い・米ドル売りは縮小し、ユーロ・ドルは一時1.14ドルを下回った。しかしながら、8月1日発表の7月米雇用統計は悪化し、米国の9月利下げ観測が広がったことから、ユーロ売り・米ドル買いは週末前に縮小した。取引レンジ:1.1392ドル-1.1779ドル。
■もみ合いか、欧米経済情勢の明暗を反映も
来週のユーロ・ドルはもみ合いか。イタリア経済の縮小などユーロ圏経済の弱さが意識され、欧米貿易合意による打撃が意識されやすい。6月小売売上高など経済指標が市場予想を下回った場合、ユーロ売りにつながりそうだ。ただ、米雇用統計悪化で9月利下げの可能性が浮上しており、リスク選好的なドル買いは抑制されるとみられる。
予想レンジ:1.1450ドル-1.1680ドル
■反落、リスク選好的なユーロ買いは縮小
今週のユーロ・円は反落。週初に174円に迫る場面があったが、欧米貿易合意を意識したユーロ買い・米ドル売りは縮小し、この影響でユーロ・円は一時170円を下回った。日本銀行の金利据え置きを受けてユーロ・円は172円台前半まで戻したが、7月米雇用統計の悪化を受けてリスク回避の円買いが拡大し、ユーロ・円は170円台前半まで売られた。取引レンジ:169円73銭-173円97銭。
■伸び悩みか、域内経済を警戒
来週のユーロ・円は伸び悩みか。日本銀行の追加利上げ時期は後ずれし、円売りがユーロを押し上げる展開でドル・円に連れ高しそうだ。ただ、イタリア経済の縮小などユーロ圏経済の不透明感が深まるなか、欧米貿易合意による影響が懸念され、ユーロ・ドルが弱含む場面ではユーロ・円の下押し圧力になり得る。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・6日:6月小売売上高(5月:前月比-0.7%)
予想レンジ:169円50銭-172円50銭
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