*13:05JST 戸田工業 Research Memo(5):財務状況は収益低迷で再度悪化し、財務体質強化が急務
■戸田工業<4100>の業績動向
3. 財務状況
2022年3月期までの過去10期間で6度の最終損失を記録し、自己資本比率は2015年3月期末の46.5%から2021年3月期末には19.5%まで低下した。しかし、2022年3月期に過去最高の最終利益を計上し、自己資本比率は2022年3月期末に24.2%、2023年3月期末に30.5%と改善が進んだが、親会社株主に帰属する当期純損失が2024年3月期に3,581百万円、2025年3月期も3,563百万円計上したことで、再度21.7%まで低下した。
キャッシュ・フローにおいては、営業活動によるキャッシュ・フローは3,820百万円の収入となり、売上債権の減少563百万円、棚卸資産の減少3,951百万円などで資金が増加したことが主因である。投資活動によるキャッシュ・フローは1,890百万円の支出となり、有形固定資産の取得に伴う支出2,920百万円が影響している。財務活動によるキャッシュ・フローは2,131百万円の支出となったが、これは長期借入金等の返済による支出5,235百万円に対して長期借入れによる収入が6,370百万円となったものの、その他金融負債に係る支出1,931百万円などがあり、支出が超過した。なお有利子負債残高は27,764百万円で前期末比449百万円増加と改善しておらず、収益状況が芳しくない状況下でバランスシートの改善には時間を要すると見られる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
<HN>