*20:51JST ジーニー---1Qは2ケタ増収、マーケティングSaaS事業の売上高・利益は順調に推移
ジーニー<6562>は12日、2026年3月期第1四半期(25年4月-6月)連結決算(IFRS)を発表した。売上収益が前年同期比35.1%増の30.61億円、売上総利益が同35.7%増の23.62億円、営業利益が同59.1%減の3.33億円、税引前利益が同69.1%減の2.31億円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同77.7%減の1.50億円となった。
広告プラットフォーム事業の売上収益は、前年同期比11.2%減の12.58億円、セグメント利益は同11.1%減の5.38億円となった。祖業のサプライサイドビジネスはエンタープライズ顧客の開拓により業績を拡大し、デマンドサイドビジネス、特にデジタルOOHを含むブランディング領域においても事業を展開している。また、海外拠点では「GENIEE SSP」「GENIEE DSP」およびインターネットメディアのディスプレイ広告収益向上サービスを提供する完全子会社のZelto, Inc.を展開している。2025年3月頃よりCPMが個別事象に起因してやや下落していたが、当第1四半期においては、当該事象の解消に注力し、1社あたりの単価は着実に回復傾向にある。
デジタルPR事業の売上収益は7.03億円、セグメント利益は1.03億円となった。2024年7月に連結子会社となったソーシャルワイヤーが運営するニュースワイヤー、インフルエンサーPR、クリッピング、リスクチェックの各事業を包括している。ニュースワイヤー事業では、プレスリリース配信代行サービス「@Press」や「NEWSCAST」を展開しており、インフルエンサーPR事業においては、広告代理店やクライアントからの依頼を受け、SNSインフルエンサーによる商品PRサービス「Find Model」を提供している。クリッピング事業では、メディアから必要な記事を精査・選別し報告する「@クリッピング」を、リスクチェック事業では、WEBニュースや新聞記事を活用し、取引先の反社会的勢力との関係性や不祥事情報を確認する「RISKEYES」を展開している。インフルエンサーPR事業は、多岐にわたる業種で進展しており、広告運用案件を中心に持続的に高単価を維持している。加えて、オウンドメディアの運営に注力していることから、引き合いや問い合わせも堅調に推移している。また、リスクチェック事業も、展示会やセミナーの開催を積極的に行い、顧客数の増加が継続している。
マーケティングSaaS事業の売上収益は同29.9%増の11.16億円、セグメント利益は同1,038.6%増の2.87億円となった、「GENIEE Marketing Cloud」のプロダクトとして、CRM(顧客管理)/SFA(営業管理)システム「GENIEE SFA/CRM」、マーケティングオートメーション「GENIEE MA」、チャット接客ツール「GENIEE CHAT」、サイト内検索「GENIEE SEARCH」、広告効果測定「GENIEE ANALYTICS」などのサービスを展開している。アカウント数が順調に推移し、特に「GENIEE SFA/CRM」、「GENIEE CHAT」および「GENIEE ANALYTICS」のMRR(Monthly Recurring Revenue)が増加している。さらに、「GENIEE SFA/CRM」と「GENIEE CHAT」では自社開発の強みを活かし、開発にかかる初期売上も増加している。
2026年3月通期の連結業績予想については、売上収益が前期比35.1%増の153.00億円、売上総利益が同34.0%増の118.00億円、営業利益が同9.1%増の27.50億円、税引前利益が同14.7%増の26.00億円、親会社の所有者に帰属する当期利益が同0.3%増の19.60億円とする期初計画を据え置いている。
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