13位のサンリオ常務執行役員・辻友子氏(保有時価総額375億円)は波乱の人生を歩んだ。1991年に同社に入社し、創業者・辻信太郎氏長男で後継者候補だった邦彦氏の妻となるも2013年に邦彦氏が急逝。家庭を守っていた友子氏はサンリオに復帰し、海外事業本部担当の常務取締役に就任した。信太郎氏の側近でサンリオの元財務顧問・山口英雄氏が言う。
「友子さんは信太郎元社長の秘書で、会食の席でも謙虚で上品な方でした。仕事面も優秀で信太郎氏の信頼は厚かった。そのうち、長男の邦彦君と結婚することに。邦彦君が海外担当をしていた時、友子さんもついて行った。その縁で友子さんは結果的に海外の多くの取引先とつながっていたんです。邦彦君亡き後、友子さんがビジネスの信頼関係を引き継いで海外担当を担っています」
35位の井植由佳子氏(保有時価総額127億円)は昨年、紅麹問題で世間を騒がせた小林製薬の小林豊元副会長の娘だ。
「三洋電機創業者一族の井植家に嫁いだことで話題に。小林家が運営を担い、伝統芸能を支援する『衆我財団』の理事長に就任。“芦屋の美人理事長”というタイトルで女性誌に取り上げられたこともあります」(福田氏)
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※週刊ポスト2025年8月29日・9月5日号