株価を動かす材料を知るための日経新聞の読み方
では、好材料や悪材料が出尽したと見分けるにはどうしたらいいのか。
「ひとつの目安として、チャート上の株価水準から見分けることができます。何かニュースが出たら、直近3か月の株価推移を見て、その時点の株価が下限まで迫っていたら『悪材料出尽くし』の可能性が高まる。逆に、過去3か月間の株価の上限まで迫っていたら『好材料出尽くし』ととらえることができます」
株価を動かす材料を知る“定番”は、やはり多くの市場参加者が目を通す「日本経済新聞」だ。なかでも藤井氏は、【1】1面、【2】投資・財務面、【3】企業面の3つを重点的にチェックするのがいいという。
「1面はもちろん、企業面もぜひ目を通してほしいが、最も重要なのは企業業績の見通しなどが載っている投資・財務面。時間がなくてもここだけをチェックしておいてほしい。ただし、見出しに目を奪われるのではなく、注目すべきは記事の“語尾”です。
語尾に『~と発表した』とあるのは会社発表で、すでにある程度わかっていたような鮮度の低い情報。それよりも『~になるもようだ』『~になりそうだ』などとあれば会社発表ではない新聞独自の観測記事になるため、鮮度が高いといえます。好材料出尽くしとなる前の新鮮な情報に触れるには、そうしたところにまで目配せするといいでしょう」
材料を鮮度が高いうちにチェックするという、ちょっとした工夫が株式投資の成功につながっていくわけだ。マネーポストWEBの関連記事『俺がカブ番長!』では、藤井氏監修のもと、勝てる投資家になるためのあらゆる手段をコミック形式で紹介している。8月27日公開の第3回では、株価を動かす材料の見分け方について詳しく解説している。