*07:46JST 22日の米国市場ダイジェスト:NYダウは846ドル高、パウエルFRB議長のハト派転換で利下げ期待高まる
■NY株式:NYダウは846ドル高、パウエルFRB議長のハト派転換で利下げ期待高まる
米国株式市場は大幅反発。ダウ平均は846.24ドル高の45631.74ドル、ナスダックは396.23ポイント高の21496.54で取引を終了した。
連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長講演を控え、寄り付き後、まちまち。議長はジャクソンホール会合での講演で、労働市場の下方リスク上昇に伴うリスクバランスの変更で利下げが正当化する可能性に言及し予想外のハト派姿勢を示したため買いに拍車がかかった。利下げ期待に相場は終日高値を探る展開となり、ダウは過去最高値を更新し、終了。セクター別では自動車・自動車部品が上昇、電気通信サービスが下落した。
検索のグーグルを運営するアルファベット(GOOG)は携帯端末のアップル(AAPL)がSiri刷新で同社製人工知能(AI)モデル「ジェミニ」活用を検討しているとの報道やメタ・プラットフォームズ(META)と100億ドル規模のクラウドサービス提供で契約を締結し買われた。アップルも上昇。ソーシャルメディア、フェイスブック(FB)を運営するメタ・プラットフォームズ(META)もAI関連サービス向上を目指したアルファベットとの契約が好感され、上昇した。半導体のインテル(INTC)は同社が政府に株式10%提供することで同意したとトランプ米大統領が言及し、上昇。
電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)はサイバートラックの値上げを発表し、上昇。住宅建設会社のKBホームズ(KBH)、レナー(LEN)は金利先安感に伴う売上増期待にそれぞれ上昇。航空会社のデルタ(DAL)やユナイテッド(UAL)、クルーズ船運営のカーニバル(CCL)などは、利下げによる消費回復を期待し、それぞれ買われた。会員制スーパーマーケット運営のビ-ジェーズ・ホールセール・クラブ(BJ)は第2四半期決算で1株当たり利益は強かったもののガソリンを除いた既存店売上が予想に満たず、下落。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は14.21と年初来で最低に達した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:パウエルFRB議長のハト派発言で9月利下げ確率上昇、ドル反落
22日のニューヨーク外為市場でドル・円は148円70銭から146円58銭まで下落し、146円94銭で引けた。パウエルFRB議長が講演でリスクバランスの変更で政策修正が正当化する可能性を指摘したため9月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを織り込むドル売りに拍車がかかった。
ユーロ・ドルは1.1600ドルから1.1743ドルまで上昇し、1.1723ドルで引けた。ユーロ圏の賃金上昇加速がECBの政策据え置き観測を後押し。ユーロ・円は172円68銭から171円83銭まで下落。ポンド・ドルは1.3410ドルから1.3544ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8088フランから0.8000フランまで下落した。
■NY原油:強含み、株高などを意識した買いが入る(訂正)
NYMEX原油10月限終値:63.66 ↑0.14
22日のNY原油先物10月限は強含み。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前営業日比+0.14ドル(+0.22%)の63.66ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは63.31ドル-63.93ドル。クライナ戦争終結への期待は残されているが、米ドル高が一服したことや株高を意識した買いが入ったようだ。通常取引終了後の時間外取引では主に63ドル台後半で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 49.48ドル +1.22ドル(+2.52%)
モルガン・スタンレー(MS) 148.02ドル +3.98ドル(+2.76%)
ゴールドマン・サックス(GS)741.89ドル +25.94ドル(+3.62%)
インテル(INTC) 24.80ドル +1.30ドル(+5.53%)
アップル(AAPL) 227.76ドル +2.86ドル(+1.27%)
アルファベット(GOOG) 206.72ドル +6.10ドル(+3.04%)
メタ(META) 754.79ドル +15.69ドル(+2.12%)
キャタピラー(CAT) 435.67ドル +17.78ドル(+4.25%)
アルコア(AA) 31.68ドル +2.17ドル(+7.35%)
ウォルマート(WMT) 96.83ドル -1.13ドル(-1.15%)
<ST>