*12:30JST 株式会社地域新聞社:個人投資家向けIR説明会文字起こし(10)
地域新聞社<2164>
こちらはこれまでも何度かご説明をさせていただいております。通常、ペルソナのデータベースがあればあるほど、濃度の高いプロモーションが可能になると考えられます。一般的には、膨大なビッグデータの中から特定の性格を持つ要素を抽出し、それをまとめてデータベースをつくる、いわゆる帰納法的な手法が主流です。
一方で、当社のユニークな点は、これを演繹的に行うことにあります。つまり、既存のビッグデータから抽出するのではなく、新たに強い特徴を持ったペルソナを集め、想像し、生成することが可能であるという点です。これが当社独自の強みであります。
一例で申し上げますと、「赤ちゃん号」という企画があります。これは毎年お正月に、前年に生まれた千葉県・茨城県の赤ちゃんの写真を無料で掲載するキャンペーンです。この際には、多くのご家庭から応募をいただきます。
174万部を発行しておりますが、すべて同じ紙面ではなく、40区画に分けて40種類の異なる紙面を制作しています。例えば、20人の赤ちゃんを掲載した場合、40バージョン作成することで合計800人の赤ちゃんを紙面に掲載できるという仕組みです。今年も700人近くの赤ちゃんを掲載いたしました。
応募いただいたご家庭については、住所情報をすべて取得しており、事前に各種のご承諾をいただいたうえで掲載を行っています。これは逆に言えば、特定のご家庭に直接的に案内したいと考える離乳食やベビー用品を扱うクライアントにとっては、174万部に一斉広告を載せるよりも、はるかに効率的な手法となります。今後、当社としてはこの点を積極的に活用していきたいと考えております。
一般的に、こうした取り組みは他社でもアナログ的に行われていると思われますが、その違いは大きいと考えます。他社の場合、既存の名簿を購入するか、あるいは膨大なビッグデータから抽出して帰納法的に作り上げる手法が中心です。これに対し当社の場合は、必要に応じて新たにデータベースを創造できる点に特徴があり、ここに無限のポテンシャルがあると考えております。
赤ちゃんは成長していくわけですので、ライフステージに応じてご案内できるクライアントがどんどん変化していく、そうした時間軸を想像できるという点でございます。
そこで、これを単にアナログで行うのではなく、計算資源としてAIに活用し、広告効果のみならず、さまざまなセールス手法を含めた提案をAIが行えるようにする。そのような仕組みについて、現在特許を出願しております。
実際に入手したデータを一度AIの計算資源として活用し、そこでデジタルツインという形に変換し、さらにそこから新たに抽出していくというモデルです。
これは先ほど申し上げたように、赤ちゃんだけに限りません。カップルやファミリー、シニア層、あるいは退職後のご家庭などを紙面上で呼びかけることで、多くの方々に応募していただけます。そうした形で、さまざまなペルソナを集めることが可能になります。さらに、これは広告だけではなく、直接的なプロモーションや多様な販売ソリューションにも活用できるものであり、可能性は無限大に広がっていくと考えております。
株式会社地域新聞社:個人投資家向けIR説明会文字起こし(11)に続く
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