*13:07JST ロボペイ Research Memo(7):上方修正した2025年12月期業績はなお上振れ余地あり
■ROBOT PAYMENT<4374>の今後の見通し
1. 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期の業績は、売上高で前期比15.9%増の3,200百万円、営業利益で同42.8%増の685百万円、経常利益で同42.7%増の685百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同39.4%増の447百万円と期初計画から上方修正した。ペイメント事業、フィナンシャルクラウド事業ともに新規顧客の獲得が順調で、既存顧客のアクティビティも想定以上に増加し顧客単価の上昇が続いていること、さらには2025年7月より料金改定を実施※した効果も加わり、売上高は当初計画から49百万円増額修正した。一方、利益面でも事業拡大を見据えた投資を継続するものの、各種費用の節減に取り組んでいることや増収効果により、営業利益・経常利益で73百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で25百万円の増額修正を行った。
※ 「サブスクペイ(クレジットカード)」で月額1,500円、請求管理ロボで月額3,000円の値上げを実施した。なお、既存顧客に関しては契約内容や利用状況等を踏まえて個別に判断している(契約開始1年未満の顧客や、売上単価の大きい顧客等は対象外とした)。値上げが適用される顧客の割合は、2025年第1四半期末時点の顧客アカウント数の50%程度となる。
通期計画に対する中間期の進捗率は売上高で48.8%、営業利益で56.1%となり、直近2期間の平均(売上高46.9%、営業利益47.3%)と比較すると、なお保守的な印象を受ける。半期ベースで見ると中間期に対して下期は売上高で76百万円の増加見込みであるのに対して、営業利益は83百万円の減少を計画している。販管費の主要項目では、広告宣伝費が横ばいとなる一方で、人件費が60百万円強、開発費が約20百万円増加する計画で、下期に営業利益が落ち込む要因となっているためだ。しかし、料金改定によるMRRへのプラスの影響額は、同社試算で約690万円(うち、サブスクペイで約560万円、請求管理ロボで約130万円)とされ、下期は料金改定効果で41百万円程度の増収増益要因となる。
同社が毎月中旬に開示している月次売上高資料によると、2025年7月の売上高は前年同月比17.4%増の275百万円(うち、サブスクペイ166百万円、請求管理ロボ108百万円)となった。前月比では3百万円の増加にとどまり、料金改定効果が6.9百万円あったことを考慮すると、増加額は少ないように見える。これは6月に通常より多い4百万円のショット売上があったことが影響したと見られる。この要因を除けば、料金改定効果分はほぼ同社の試算通りに反映されたようだ。また、8月についても同15.9%増の278百万円と順調に推移した。下期の修正後売上計画は前年同期比12.5%増であるため、2025年7~8月の滑り出しは順調だと言える。同社の業績計画は過去実績から保守的に出す傾向があるため、今後市場に急激な変化がなければ、修正計画をやや上回るペースで推移する可能性が高いと弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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