*08:55JST 高市政権における政策期待が高まる
21日の日本株市場は、買い先行で始まった後も、底堅さが意識される相場展開になろう。20日の米国市場はNYダウが515ドル高、ナスダックは310ポイント高だった。国家経済会議(NEC)のハセット委員長が週内の政府機関閉鎖終了の可能性を示唆したほか、ベッセント米財務長官は、今週にも中国副首相と対面で協議することを明らかにしたことで米中対立への過度な懸念が後退したことも安心感につながった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比370円高の49670円、円相場は1ドル=150円70銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、買いが先行して始まりそうだ。
米中関係悪化への警戒が後退したほか、米政府機関の一部閉鎖が近く解除されるとの見方はセンチメント改善につながる。日経225先物はナイトセッションで開始直後に49090円まで売られる場面もみられたが、その後の切り返しで49800円まで買われる場面もみられた。5万円の大台に迫るなか、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。
自民党と日本維新の会の連立政権の樹立に向けた党首会談が昨夕行われ、高市総裁と吉村代表が合意文書に署名した。きょう召集の臨時国会における首相指名選挙において高市総裁が指名されることが確実になった。いったんは材料出尽くしから利益確定の動きが強まる可能性もありそうだが、高市政権における「サナエノミクス2.0」への期待感が高まることになろう。目先的に調整が入る局面では押し目狙いの好機になりそうだ。
昨日はソフトバンクG<9984>やアドバンテスト<6857>、東エレク<8035>の強い値動きが目立ったほか、後場に入りメガバンクなど金融セクターへの資金流入が目立っていた。東証33業種すべてが上昇しており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への一極集中から、相対的に出遅れていた内需株への見直しも意識されそうである。
日経平均株価のボリンジャーバンドの+2σは49250円近辺に位置しており、同バンドを上回ってくることが見込まれる。短期的に過熱感が警戒される可能性はありそうだが、バンドは切り上がりをみせていることもあり、これに沿ったトレンド形成においては、過熱感はそれほど警戒されないだろう。押し目を冷静に拾いたいところだ。
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