*12:37JST 後場に注目すべき3つのポイント~売り優勢の展開で5万円を再度割り込む
7日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・日経平均は大幅反落、売り優勢の展開で5万円を再度割り込む
・ドル・円は伸び悩み、日本株は下げ幅拡大
・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位はソフトバンクG<9984>
■日経平均は大幅反落、売り優勢の展開で5万円を再度割り込む
日経平均は大幅反落。1100.19円安の49783.49円(出来高概算12億4421万株)で前場の取引を終えている。
前日6日の米国株式市場は反落。ダウ平均は398.70ドル安の46912.30ドル、ナスダックは445.81ポイント安の23053.99で取引を終了した。民間データで企業の10月人員削減加速が明らかになり、警戒感に売られ、寄り付き後、下落。加えて、政府機関閉鎖も過去最長を記録し終了する兆候も見られないため成長減速懸念にさらに売りに拍車がかかり、終盤にかけて下げ幅を拡大した。
米株市場を横目に、7日の日経平均は359.37円安の50524.31円と反落して取引を開始した。売り先行で始まった後は、次第に下げ幅を広げる展開となり前場中ごろに節目の5万円を割った。その後も戻りは鈍く、49800円を下回って前場の取引を終了した。米主要株価指数の下落を受けて、東京市場でハイテク株や半導体関連株の株価の重しとなった。また、上昇のけん引役だったAI関連株が一段と売りに押されたほか、為替がやや円高に振れた点も上値抑制要因になった。
個別では、リクルートHD<6098>、ファーストリテ<9983>、中外薬<4519>、KDDI<9433>、ダイキン<6367>、良品計画<7453>、バンナムHD<7832>、野村総合研究所<4307>、スズキ<7269>、キッコマン<2801>、イオン<8267>、住友不<8830>、ネクソン<3659>、セコム<9735>、7&iHD<3382>などの銘柄が上昇。
一方、ソフトバンクG<9984>、アドバンテス<6857>、東エレク<8035>、味の素<2802>、TDK<6762>、イビデン<4062>、フジクラ<5803>、太陽誘電<6976>、ソニーG<6758>、ファナック<6954>、ディスコ<6146>、日東電<6988>、住友電<5802>、コナミG<9766>、レーザーテック<6920>などが売られた。
業種別では、非鉄金属、電気機器、機械などが下落した一方で、サービス業、海運業、小売業のなどが上昇した。
後場の日経平均株価は、軟調な値動きが継続しそうだ。高市首相の経済政策への期待も一旦織り込まれたという声も広がっているなか、週末要因含めて、積極的に買い進む材料に乏しい。ただ、主要企業の4-9月期決算発表が続いており、好決算・好業績銘柄への物色意欲が引き続き株価下支え要因となるか。個別銘柄の選別タイミングととらえ、後場の動向を見守っておきたい。
■ドル・円は伸び悩み、日本株は下げ幅拡大
7日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み、152円80銭から153円30銭まで上昇後は153円台前半に失速した。米10年債利回りの戻りは限定的で、ドル買いは入りづらいもよう。一方、日経平均株価の下げ幅拡大で円買いが強まり、ドルの重石となった。
ここまでの取引レンジは、ドル・円は152円80銭から153円30銭、ユ-ロ・円は176円51銭から176円88銭、ユ-ロ・ドルは1.1536ドルから1.1551ドル。
■後場のチェック銘柄
・サイオス<3744>、フルヤ金属<7826>など、3銘柄がストップ高
※一時ストップ高(気配値)を含みます
・値下がり寄与トップはアドバンテスト<6857>、同2位はソフトバンクG<9984>
■経済指標・要人発言
【経済指標】
・日・9月全世帯家計調査・消費支出:前年比+1.8%(予想:+2.5%、8月:+2.3%)
【要人発言】
・ムサレム米セントルイス連銀総裁
「銀行システムは十分な資本と流動性を備えている」
「金利がさらに低下すれば住宅市場は改善する可能性」
・ハマック米クリーブランド連銀総裁
「高インフレを懸念、金融政策はそれに対応するものでなくてはならない」
「直近の会合後、金融政策はほとんど引き締め的ではなくなった」
「緩やかに引き締め的でなければならない」
<国内>
・特になし
<海外>
・時間未定 中国・10月貿易収支(9月:+904.5億ドル)
<CS>