これまでの上昇局面で“蚊帳の外”に置かれていた銘柄に注目(写真:イメージマート)
一時は5万2000円台まで上昇した日経平均株価は、5万円を大きく割り込んだり、また5万円台を回復したりと乱高下が続いている。激しい値動きに「どこで買えばいいのか、ここで手を出したら“高値掴み”にならないか」と不安を覚える人も少なくないだろう。いったいこの先どうなるのか。
資産1.5億円超の「Bコミ」こと坂本慎太郎氏(こころトレード研究所所長)は、「日経平均は10月末につけた5万2000円台が当面の天井となって、この先は下がると見ています」と冷静な見方を示す。
「今回の5万円超え相場は、アドバンテストやソフトバンクグループ、東京エレクトロンなど日経平均の寄与度が高い一部のAI関連銘柄が指数を引き上げただけです。それは、(225銘柄で構成される)日経平均株価を(東証上場のより幅広い銘柄で構成される)TOPIX(東証株価指数)で割った『NT倍率』で見ると、よくわかります。NT倍率は10月31日に過去最大の15.7倍となっており、その後も大きく開いたまま。日経平均に比べるとTOPIXは大きく上昇したわけではない。一握りの銘柄が日経平均を吊り上げただけで、市場全体には及んでいないことがこのことからも明らかでしょう。
決して『全面高』とは言えない状況からも、日経平均は年内ではないとしても、来年は4万円近くまで下がる可能性があるかもしれません」(以下、「」内コメントは坂本氏)
そうであるならば、ここで株式投資に乗り出すのは得策ではないように思えるが、必ずしもそうではないという。坂本氏はこう指摘する。
