「こども食堂」利用者数は右肩上がり
「こんなに堂々と利用するんだ」という驚き
都内のこども食堂に子どもを通わせているネイリストの女性・Bさん(40代)は、前出のAさん同様に、意外な利用者層に疑問を感じている。
「パートを続けてきたのですが、2年前からネイリストとして仕事をスタートさせました。まだまだ軌道に乗っているわけではありませんし、夫の年収も高いほうではないので、都内で暮らすのは一苦労。家の近所にこども食堂があるので、小学生の息子を週に1、2回連れて行き、利用させてもらっています。
ただ、最近は同じ地域のママさんかは分かりませんが、高級なハイブランドのダウンを着ている方や、高級車で乗り付けて子どもを置いていく親も目にするんですよ。私は野菜や肉を買うのもためらってしまう暮らしですし、少しでも安いスーパーで買い物しようと心がけているレベルなので、とても違和感を感じます」(Bさん)
Bさんが感じているのは、はたから見て裕福な親がこども食堂を利用する際の態度だという。
「こちらは『困っている家庭のための場所』だと思い、申し訳ない気持ちで利用しているのに、なかには、経済的に困っているわけではないのに、タダで子どもを預けられる場所だと勘違いしている人がいる。私が言える立場ではないですが、『こんなに堂々と利用するんだ』という驚きがあって……。逆に自分が惨めに感じますし、きっと息子も複雑な気持ちで、食堂を利用しているんじゃないかなと申し訳ないですね」(同前)
かねてより日本社会では相対的貧困の問題が取り沙汰されてきた。近年の物価高騰は、こうした状況に拍車をかけている。そんななか、こども食堂はセーフティーネットとして、その存在感は増している。
しかし、なかには経済的に困っておらず、また裕福に見える家庭でも、食費節約や学童保育の代わりに利用している目撃談もある。こども食堂がセーフティネットとして機能し続けるためにも、利用者のモラルも問われている。
