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ビジネス
「稼ぐ地方」の作り方

「地方の中小企業こそ海外と直接取引すべき」ココペリ代表が説く、その大きなメリット 円安局面は輸出の好機 企業成長、海外での技術承継も期待できる

輸出を通して企業はより強くなる

 さらに、輸出にチャレンジすることは、自社の成長にも寄与します。当然のことながら、海外展開をしている企業のほうが、していない企業よりも、生産性は高い傾向にあります。それだけ規模が大きいからということもありますが、輸出できるということは、高く販売できるケースも多いことに加えて、さまざまな変化や課題に対応できる組織力があるということです。そのノウハウを学ぶことで、直接的な収益だけでなく、企業の成長にプラスに作用します。

 私は、日本の中小企業が商社を通して間接貿易を行うことは否定しませんが、もっと直接貿易をしてもよいのではないかと考えています。海外の企業と直接つながりを持ち、やりとりをする。そこでの成功や失敗の経験から、さらなる事業につなげることができます。

 日本の製品やサービスは、世界的に見ても、昔もいまも変わらず品質が高いと認識されています。自社の持つ価値は、自分たちだけでは気づけないことも多いもの。意識的に、外へと広げていくことが大切です。自社の強みを広く伝えていくことで、それを必要としている人がいることがわかる。そうして自分たちにとっては当たり前の品質が、外の世界から見たときに特別な価値を持つと気づくことができます。

 みなさんも、自社の商品やサービスに、熱い想いをお持ちでしょう。その価値は、日本国内だけにとどまるものではありません。世界のどこかに、必ずそれを待っている人がいます。「うちは地方の小さな会社だから」とあきらめる必要はありません。地方でビジネスを営みながら、お客さんは全国、そして世界という企業は、これからたくさん出てくるでしょう。

 たとえば、日本の地方で育てられたイチゴを、台湾の企業が「ぜひうちの看板メニューに使いたい」と直接買い付けてくれる。そんな可能性は、いますべての企業にあります。一つひとつの企業が持つ独自の価値が、国境を越えて必要としている人の元へ届く。そうした動きが世界中に広がっていけば、地方で自然に囲まれ、穏やかに暮らしながら、都会と同じように稼いでいくこともできるでしょう。それによって、私たちの社会はもっと豊かなものになるはずです。

(第1回から読む)

*近藤繁著『稼ぐ地方 日本のさまざまな地域で「新しい価値」を生み出す人たち』(クロスメディア・パブリッシング)より一部抜粋して再構成

【プロフィール】
近藤繁(こんどう・しげる)/株式会社ココペリ代表取締役CEO。1978年生まれ、愛知県春日井市出身。名古屋市立菊里高校、慶應義塾大学理工学部情報工学科を卒業。2002年に株式会社みずほ銀行に入行し、中小企業向け融資業務に従事。その後、ITベンチャー企業を経て、2007年に株式会社ココペリを設立。中小企業向けにバックオフィス業務のアウトソーシングを請け負うITサポートサービスを提供開始。その後、さまざまなITソリューションを開発し、2018年に中小企業向け経営支援プラットフォーム「Big Advance」をリリース。全国の金融機関と提携し、中小企業の成長支援を進める。2020年12月に東証マザーズ市場(現東証グロース市場)に上場。2025年には「地域発世界」をコンセプトにグローバル展開構想を発表し、「BIG ADVANCE GLOBAL」を開発。「日本でいちばん中小企業を応援する会社」を目指している。

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