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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】富士製薬 Research Memo(5):CAGR12%を想定し、2029年9月期に売上高800億円を目指す

*11:45JST 富士製薬 Research Memo(5):CAGR12%を想定し、2029年9月期に売上高800億円を目指す
■中長期の成長戦略

富士製薬工業<4554>は、10年後のありたい姿を定めた長期的な目標として「長期ビジョン2035ー“女性医療で新たな価値を創出し続け、誰もがwell-beingを実感できる社会へ貢献する”ー」を策定し、中期経営計画(2025年9月期〜2029年9月期)はこの「長期ビジョン2035」を達成するための前半5ヶ年と位置付け、持続的な成長と企業価値の向上を目指している。成長戦略の中核は、「女性医療の拡大による国内外でのプレゼンス向上」「バイオシミラー事業の本格拡大」「グローバルCMO事業による安定収益基盤の構築」の3つである。女性医療では、新薬「アリッサ配合錠」の拡販やタイを中心とした海外展開を通じて、2029年に事業売上高380億円を目指す。バイオシミラーでは、「ウステキヌマブBS」をはじめとするAlvotechと提携した4製品の販売を推進することで、2029年に売上高150億円規模への成長を計画している。グローバルCMOは、富山工場とタイ子会社OLICを活用した受託製造事業を通じて安定収益を創出する役割を担う。

同社は女性医療とバイオシミラーを成長の両輪と位置付けており、2029年には両事業で売上構成の約3分の2を占める事業ポートフォリオの構築を目指している。こうした取り組みにより、2029年9月期の売上高は2025年9月期からのCAGR(年平均成長率)12%を想定し800億円、営業利益100億円、ROE10.0%を目標としている。

■株主還元策

中間配当予想を上方修正し、好調な業績をタイムリーに還元

同社は、税引後営業利益ベースの配当性向30%を目安とする配当方針を掲げるとともに累進配当を採用しており、「成長投資と株主還元の両立」を重視した資本政策を推進している。実際、1株当たり配当金は2020年9月期の29.0円から2025年9月期の45.5円へと一貫して増加しており、利益成長に応じて株主還元を着実に拡大してきた。配当性向についても30%台を維持しており、安定性と成長性を両立させた還元姿勢がうかがえる。さらに、2026年9月期については当初計画の年間47.0円(中間21.0円、期末26.0円)から年間49.0円(中間23.0円、期末26.0円)へ増配を決定した。

今回の増配における特徴は、第1四半期時点での業績上方修正に伴い、期中で速やかに中間配当の増額を決定した点にある。業績が想定を上回った成果をタイムリーに株主へ還元するという、経営陣の方針を反映した対応と見られる。同社は女性医療やバイオシミラーへの積極的な成長投資を継続する一方で、利益成長に応じた株主還元の拡大にも取り組んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中西 哲)

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