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田代尚機のチャイナ・リサーチ

「FANG」銘柄が軟調、ハイテク株は押し目買いのチャンス?

ハイテク関連株の調整はいつまで続く?

ハイテク関連株の調整はいつまで続く?

 NASDAQ総合株価指数はこの1か月ほどの間、押し目を形成している。フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット(グーグル)の「FANG」銘柄を筆頭に、時価総額の大きな銘柄の株価が軟調である。ハイテク株が軟調なのは世界的な現象でもある。

 今後、ハイテク株は調整が続くのだろうか?

 需給要因をみると、アメリカでは利上げや、FRB(連邦準備制度理事会)資産の圧縮を通じて金融システムの正常化が進みそうだという見方が強まっており、世界的に相場は少し不安定化する可能性がある。しかし、ファンダメンタルズの面を見る限り、ハイテク株は引き続き業績好調が続くとみられる。長期的には魅力的な投資先ではなかろうか。

 半導体製造装置メーカーの業績をみると、好調である。半導体後工程装置で世界最大手、香港上場のASMパシフィック(00522)の2016年12月期業績は9.8%増収、53.1%増益。2017年1-3月期は31.4%増収、450.1%増益であった。ちなみに、2016年6月中間期は4.2%減収、31.8%減益であり、業績は足元で急回復していることがわかる。

 業務内容を少し細かくみると、後工程設備が売上高全体の50.7%を占める。表面実装技術装置が36.2%、その他材料が13.1%といった売上構成である(2016年12月期)。この内、後工程設備が急回復しており、業績をけん引している。

 後工程設備の販売先は半導体メーカーであるが、その半導体メーカーが作る半導体が搭載される最終製品は、スマホ・通信機器、LED、自動車電子部品、電力管理・エネルギー、工業用製品、個人消費関連などである。この内、スマートフォン向けCMOSイメージセンサー(CIS)、一般・展示照明用LED、自動車電子部品(複数のミラー用)、ADAS(先進運転支援システム)、3D感応部品などの最終需要が急成長している。

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