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70歳過ぎの自己破産 親や配偶者の介護費用が想定外の出費に

想定外の出費が家計を一気に悪化させる

想定外の出費が家計を一気に悪化させる

 70歳オーバーの困窮ぶりが深まっていることを如実に示すデータがある。日弁連の調査(2014年)によれば、自己破産者に占める70歳以上の割合は2005年の3.05%から急増。全体の8.63%を占めている。

 想定外の出費として多いのが、親や配偶者の介護費用だ。神奈川県の69歳女性の生活は、5歳上の夫の急病で暗転した。

「昨年、夫が脳梗塞で倒れ、つきっきりの生活です。介護のためにパートも続けられなくなりました。毎月の生活費や介護費用などで年金はほとんど消えていく。私も足腰が弱く台所に立てないので月3万円ほどで宅食を頼んでいるのですが、それも毎月貯金を切り崩して支払っていくしかない。このままではあと1年もたずに底を尽きそうです」

 生命保険文化センターが介護経験者に行なった調査(2015年)によると、月々の介護にかかる費用は平均7.9万円。

 身内の急な病気など、どんな家庭にでも起こりうるトラブルが、一気に家計を自己破産寸前まで悪化させる。

※週刊ポスト2017年9月29日号

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