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投資

割安株をどう見つけるか PERは指標として不十分、PEGレシオ活用を

割安な株をどう見つけるか

 株式投資は安く購入して高く売却すれば利益が出る。誰もがわかっていることだが、割安株を見つける方法に画一的な手法はなく、苦労している投資家も多いはずだ。10年で元本を60倍にした個人投資家兼USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)マーケターの秋山哲氏は、著書『お金からの解放宣言』(かんよう出版)で、割安株の見つけ方を紹介している。秋山氏が解説する。

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 現在、株価が割安かを判断する上で最も多く活用されているのは、PER(Price Earnings Ratioの略。株価収益率)ではないでしょうか。PERは株価が企業の利益の何倍かを表している指標です。たとえば、ある企業の株価が1000円で年間の1株あたりの純利益が100円だとしたら、PERは10倍になります(PER〈10倍〉=株価〈1000円〉÷1株あたりの年間純利益〈100円〉)。

 経済状況や業種にもよりますが、現在の国内株の場合、PERが17~18倍程度を超えたら割高、12~13倍程度を下回ったら割安と言われることが多くあります。ただし、私が著書で詳細を述べているように、PERは一定の理屈はありますが、割安株を見つけるには不十分な指標です。理由は、企業の成長性を反映していないからです。

 ここに同じ業界のA社とB社の2つがあるとします。A社の1株あたりの年間純利益100円、PERは20倍、年間純利益の成長率は20%です。もう1つのB社の1株あたりの年間純利益は100円、PERは20倍、年間純利益の成長率は10%です。2つの会社の1株あたりの年間純利益もPERも同じです。違うのは純利益の成長率だけです。

 今後の成長率が現在の年間成長率と同じペースだった場合、この2つの企業の5年後の1株あたり年間純利益は、A社:249円、B社:161円となり、A社はB社の1.55倍の純利益になります。株価は長期的には業績と成長率に帰結すると考えられるので、現在は同じ株価であっても、5年後の株価は何倍もの差になっているでしょう。

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