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相続ルール改正 妻が選ぶべきは「居住権」か「所有権」か

自宅6000万円の場合の妻の居住権の価値は?

自宅6000万円の場合の妻の居住権の価値は?

 2019年1月から、相続のルールが40年ぶりに大きく変わる。その目玉となるのが、『配偶者居住権』だ。これまでのルールでは、子供への相続のため自宅を売却して資金作りをせざるを得なかったが、妻は『居住権』を選択すると、死ぬまで自宅に住み続けながら、預金の半分を相続することができる。なお、居住権は、結婚期間が「20年以上」と比較的長期に条件が設定されており、これは、「後妻業」対策だとされる。

 夫が亡くなった時、自宅の「居住権」を持った方がいいのか、今まで通りに普通に「所有権」を相続した方がいいのか、一体どちらが得なのか。1万4000件以上の相談を受けた経験を持つ、相続コーディネーターの曽根恵子さんが解説する。

「居住権の価値の算定方法はまだ確定していませんが、法務省の簡易評価表によれば、年齢が若くて、その家に住むであろう期間が長いほど居住権の価値は高くなり、逆に高齢になるほど低くなります」(曽根さん)

 50代の若さで夫に先立たれた妻の場合、居住権の価値は高くなる。だが、遺産の法定相続分は変わらないため、居住権の価値が高くなった分、遺産として受け取れる現金は減るわけだ。まだ人生の先は長いのに、現金が少ないのは厳しい。

 居住権は譲渡も売却もできないというルールがあるので、まだ若いなら、居住権に縛られるよりも自宅を売却し、新しい居を構えるなり、新生活のための自由を手に入れた方が得策だ。

 逆に80代になれば、平均余命に近づき、それほど長い期間住むとは考えにくいため、居住権の価値が下がり、居住権の価値が低くなった分、現金を多く受け取れる。高齢であるほど居住権を選択した方が有利になるのだ。

「居住権と所有権が等しい金額になる分岐点は、おおむね65才前後です。相続時に妻が65才未満なら所有権を選び、65才以上なら居住権を選ぶのが1つの目安となるでしょう」(曽根さん)

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