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年金をもらい損ねる意外な落とし穴は夫の失業中、プライドは不要

年金をもらい損ねても役所の側から教えてくれることはない

年金をもらい損ねても役所の側から教えてくれることはない

 本来もらえるはずの年金を失う意外な落とし穴が夫の失業中の年金手続きだ。とくに現役世代は注意したい。政府の年金記録回復委員会委員を務めた社会保険労務士の稲毛由佳氏が指摘する。

「妻が働いていて夫が失業した時、妻の社会保険の被扶養者になれば『3号被保険者』としてその間は国民年金保険料を負担しなくても年金加入期間に算入されます。自己都合退職の場合、3か月間は失業保険が下りない。この期間に妻の扶養家族になる手続きをしていない男性は多い。

 プライドが邪魔したり、次の職場はすぐに見つかるという希望的観測で申請しない人もいますが、その間、わざわざ国民年金の保険料を払ったり、未納期間で将来もらえる年金を減らすのは得策ではありません。

 失業期間が長くなればなるほど“損失”は拡大します。失業してすぐに申請・届け出をすれば、必要な書類は『退職証明書』のみで済むので、迷わず妻の被扶養者になる申請をすることをお勧めします」

 こうした状況下で、保険料を払わずに年金に加入することは、正当に認められた権利だが、役所の側から“こんな方法がある”と教えてくれることはない。

※週刊ポスト2019年2月1日号

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