住まい・不動産

修学旅行生が目指す街「原宿」 “流行の発信地”に住むという選択肢

都内最古の木造駅舎のある原宿駅は現在リニューアル中

都内最古の木造駅舎のある原宿駅は現在リニューアル中

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「原宿」(東京都渋谷区)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 浅草、東京タワー、スカイツリー、渋谷、お台場……東京にやって来た修学旅行生が目指す人気スポットはいくつもありますが、定番中の定番と言えば原宿でしょう。竹下通り以外にも代々木公園、明治神宮、NHK放送センターなど、見どころは多く、確実にオススメできる街ですが、住む街の選択肢としてはどうなのでしょうか?

 鉄道はJR山手線と東京メトロ千代田線、副都心線の3線。このうち東京メトロの2線は、「明治神宮前駅」ですが、駅名に(原宿)と併記しているように、原宿駅に隣接しています。渋谷は1駅、新宿は2駅、千代田線で大手町まで15分、隣駅の表参道では半蔵門線と銀座線に乗り換えることもでき、鉄道の便は最強です。ただ、原宿駅は乗降客数に比して、改札、ホーム、階段など、すべてが狭すぎます(トイレも少なすぎ!)。イベント開催時や初詣時にはとんでもなく混雑し、ウンザリするのは確実。現在、大工事中ですが、現状ではそのような不満点はあります。

 道路事情は少々評価が難しい状況です。駅前を通る、表参道から代々木公園に抜ける道は広々としており、近くには明治通り、青山通りなど、主要幹線道路もあります。ただ、交通量がとにかく多く、横断歩道を渡る歩行者も多いので、交差点ごとに渋滞してしまい、さらに広告トラックなども走っていて、車の運転にはかなりのストレスを伴います。また、駐車場代も軽く月3万円以上はしますので、自家用車を持つぐらいなら、タクシーを積極的に使う方が賢いかもしれません。

原宿からは数々のブームが生まれた

 今でこそ“住む街”という印象は薄い原宿ですが、かつては表参道沿いに、クラシカルな雰囲気が街の名物だった同潤会アパート、クリエイターたちが集ったセントラルアパート、高級マンションの走りのコープオリンピアなど、多数の集合住宅が話題の街でした。また、表通りから1本裏道に入れば、静かな高級住宅街が広がっていましたが、徐々に裏道にまでアパレルショップや美容院が“侵食”するようになり、裏原宿という単語も生まれました。

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