*15:12JST 株式会社CRI・ミドルウェア×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(2)
CRI・ミドルウェア<3698>
■企業説明
■CRI・ミドルウェア 櫻井様
それでは、まず初めにCRI・ミドルウェアの会社紹介として、当社の成り立ちを中心にお話しさせていただきます。
当社の基本的な情報については、検索していただければご確認いただけるかと思いますが、現在はグロース市場に上場しております。
それでは、CRI・ミドルウェアの生い立ちについて簡単にご紹介いたします。
当社には前身となる企業があり、それが「CSK総合研究所」という会社でした。CSKのソフトウェア部門の一つとして設立されたこの会社では、音声や映像の技術、さらにはCD-ROMなどの分野において様々な取り組みを行っておりました。
少し昔の話になりますが、1990年代に富士通が「FM TOWNS」というパソコンを発売し、これにCD-ROMドライブが搭載されるようになりました。それまで主流だったフロッピーディスクに比べ、CD-ROMは格段に大容量であり、「この大容量をどう活用するか」という点から、音声や映像の活用が一気に注目されるようになったのです。
その後、同じCSKグループに属していたセガが新しいゲーム機の開発を進めており、そこでもCD-ROMを搭載するという方針が打ち出されました。そこで、すでにCD-ROMに関する技術開発を行っていた当社(当時のCRI)は、セガとともに技術開発を行うこととなりました。「セガサターン」や「Deamcast」といったセガのゲーム機向けに、音声や映像に関する技術の開発を進め、ゲーム開発者向けのソフトウェア(現在のミドルウェア)を提供してきました。しかし、2001年にセガがゲームハード事業からの撤退を発表したことで、当社の今後の方向性について検討する必要が生じました。そうした中、Deamcast向けにゲームを開発していた多くのゲーム会社の方々から、「Deamcastで使っていた技術を他のゲーム機でも活用したい」というご要望を多数いただきました。これを受けて、セガにもご協力をいただきながら、当社はその技術を引き継ぐ形で独立し、現在のCRI・ミドルウェアとしてスタートを切りました。
その後、当社の技術は家庭用ゲーム機だけでなく、スマートフォンなど多様なゲームプラットフォームへと対応範囲を広げていきました。また、途中で株式上場も果たしました。上場の背景には、「音声や映像といった当社のコア技術は、ゲーム分野だけにとどまるものではない」という考えがあり、他分野への展開を進める中で、社会的信頼性を高める手段の一つとして上場を選択したという経緯があります。
2017年にはモビリティ、つまり車載向け技術の展開もスタートし、現在に至っております。当社は、音声と映像の技術をさまざまな分野でご活用いただき、それに対するライセンス料を収益源とするビジネスモデルを展開しております。以上が、CRI・ミドルウェアの沿革と事業概要となります。
●DAIBOUCHOU
ゲームの起動時に「CRIWARE」と書かれたロゴが右上に表示されることがありますよね。
そのため、社名をご存じでない方でも、このロゴには見覚えがあるという方は多いのではないかと感じました。
■CRI・ミドルウェア 櫻井様
実際にゲームで遊ばれる方には、当社のロゴをご覧いただいているケースが多いようです。お話ししてみると、「あのロゴは見たことがある」と言っていただけることが多いのですが、「何をしている会社なのかは分からない」といった反応も、ほぼセットでいただきますね。
●DAIBOUCHOU
そうでしたか。私自身も、なんとなくは理解していたのですが、ミドルウェアがゲームソフトの中で具体的にどのように使われていて、どのような役割を果たしているのかについては、正直まだ分からない部分があります。ですので、今回の機会を通じて、質問させていただきながら理解を深めていきたいと思っています。
■質疑応答
▲フィスコ 高井
櫻井様、ありがとうございました。
それでは続いて、DAIBOUCHOUさんから櫻井様へのご質問をお願いしたいと思います。DAIBOUCHOUさん、よろしくお願いいたします。
●DAIBOUCHOU
まず初めに、今回このような形で私とIR対談を行おうとお考えになったきっかけや、その動機・理由についてお聞かせいただけますでしょうか。
■CRI・ミドルウェア 櫻井様
実は当社では、コロナ禍の頃から情報発信の機会があまりなく、ここ3年ほど積極的な情報発信を行っていない状況が続いておりました。私が現在の部署に着任して以降、改めて個人投資家の皆様にもきちんと情報をお届けしていきたいと考え、昨年、2024年6月には機関投資家向けに事業方針説明会を開催し、その際の資料も公開しました。また、個人投資家向けのセミナーにも何度か出演してまいりました。
このような取り組みを1年ほど継続してきたのですが、さらに一歩踏み込んで、従来とは異なる層の方々にも情報を届けたいと考えるようになりました。そこで、YouTubeのような動画メディアを活用すれば、より若い世代やこれまで接点のなかった層にも届くのではないかと考え、今回このような形でのIR対談に挑戦してみることにいたしました。
●DAIBOUCHOU
なるほど、確かに最近ではYouTubeで投資情報を探す若い方も多くいらっしゃいますので、今回の取り組みを通じて、そういった方々にも貴社の魅力が伝われば良いなと感じています。
2つ目の質問になります。貴社は創業当初、人工知能の研究開発をされていたと伺っていますが、近年話題となっている生成AIに関して、何か取り組みをされているのでしょうか。例えば、「AI通訳ボイスチャット」が韓国・ロッテのメタバースに採用されるといった動きもあるようです。
■CRI・ミドルウェア 櫻井様
創業初期に取り組んでいた人工知能の研究は、現在のAIとは少し異なります。当時は、現在の生成AIが注目される以前の、いわゆる一つ前のAIブームの時代でして、その頃に関わってはおりましたが、現在の技術に直接つながっているわけではありません。
一方で、AIを活用した技術の開発には取り組んでいます。たとえば、通訳機能にAIを利用しているほか、ゲームやVTuber、バーチャルキャラクターにおける「リップシンク」、つまり音声を解析してキャラクターの口の動きを制御する技術などにもAIを応用しています。今後もAIをうまく活用できる場面があれば、積極的に取り入れていきたいと考えています。
株式会社CRI・ミドルウェア×著名投資家DAIBOUCHOU氏対談動画文字起こし(3)に続く
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