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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】コニシ Research Memo(5):2026年3月期は前期比4.5%増収、EBITDA8.1%増

*12:05JST コニシ Research Memo(5):2026年3月期は前期比4.5%増収、EBITDA8.1%増
■コニシ<4956>の今後の見通し

1. 2026年3月期の業績見通し
(1) 損益見通し
2026年3月期の業績は、売上高142,000百万円(前期比4.5%増)、営業利益10,670百万円(同0.2%増)、経常利益11,200百万円(同0.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益8,100百万円(同0.2%増)を予想している。営業利益は微増の予想だが、下記のように減価償却費が大幅増となる見込みであるため、EBITDA(償却前営業利益)は前期比8.1%増の予想であり、本業は順調に伸びる見込みだ。

セグメント別では、主力の「ボンド」では、住宅用は弱含みの可能性があるが、市場開拓による販売数量増により売上高は76,900百万円(前期比4.1%増)、営業利益6,990百万円(同1.2%増)を予想している。「化成品」の売上高は40,000百万円(同8.3%増)の見込みで、経費削減により営業利益は1,540百万円(同13.7%増)を予想している。「工事事業」では土木関係や補修・改修・補強需要が堅調に推移するため増収予想だが、工期の長期化による利益計上の遅れによって減益を予想している。減益予想だが、業況が悪化するためではなく、期を越える大型工事が増えていることから利益の回収がずれ込むためだ。

(2) 設備投資額と減価償却費の見通し
設備投資額は6,127百万円(前期は7,761百万円)を計画している。主な投資は、コニシの新基幹システム関連、生産設備更新関連、サンライズの生産設備導入関連、ウォールボンド工業の物流倉庫関連などである。

一方で、減価償却費は3,129百万円(前期比1,047百万円増)と大幅増が予想されており、これが営業利益の伸びを大きく抑える見込みだ。

中期経営計画に沿って重点施策を推進中

2. 2026年3月期の主な取り組み
進行中の2026年3月期は以下のような重点施策を推進する予定だが、これらの取り組みはいずれも中期経営計画に沿った内容であり、中計達成に向けて順調に進捗していると言える。

(1) ボンド事業(メーカー部門)
a) 産業用途の開拓
・注力分野である電子電機・自動車向け弾性接着剤、封止材等を開発し、新規開拓を推進する。
・紙工用水性接着剤のシェア拡大を目指す。

b) 社会インフラ・建築ストック長寿命化への取組み推進
・建築用シーリング材のシェア拡大を進める。
・ビルやマンションの外壁改修工法、防水工法の拡販を目指す。
・土木分野におけるはく落防止工法、繊維補強工法の拡販を目指す。

c) 住宅関連用の更なる拡販
・集成材やラミネート向けなどの建築資材用接着剤の新規開拓を進める。
・サンライズの住宅用高耐候シーリング材をリフォーム業界向けに深耕開拓を図る。
・ウォールボンド工業はコニシの販路を活用し、壁装用接着剤のシェア拡大を図る。

(2) 化成品事業(商社部門)
a) 注力分野への販売強化
・自動車用モーター、バッテリー等の車載部品関連商材の新規開拓を推進する。
・電子電機向け放熱材の拡販に注力する。
・自動車、電子電機業界向け高耐熱、放熱用樹脂、封止材の拡販に努める。

(3) 工事事業(工事部門)
a) 土木リペア市場における受注活動の強化
・橋梁やトンネル等の社会インフラ老朽化工事に注力した受注活動を推進する。

b) 人材獲得・育成の推進
・ 今後拡大が見込まれる社会インフラの補修・補強・改修工事に対応するため、採用活動の強化および資格取得者の育成に努める。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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