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FiscoNews

【注目トピックス 市況・概況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:中東和平交渉の行方、植田日銀総裁講演、米雇用統計

*15:54JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:中東和平交渉の行方、植田日銀総裁講演、米雇用統計
■株式相場見通し

予想レンジ:上限68000円-下限63000円

今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比363.49ドル高の51032.46ドル、ナスダックは同55.15ポイント高の26972.62で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比270円安の66200円。イランと60日の停戦延長などを盛り込んだ覚書の暫定的合意に達したとの報道に加え、トランプ大統領が最終決定に向け会合を開くと伝わり、戦闘終結に向けた交渉進展期待が高まった。

今週もAI関連株の活況が継続、目標株価引き上げの動きが観測された武蔵精密工業<7220>が先週末比70%強の急騰となったほか、積層セラミックコンデンサ(MLCC)関連を中心とした電子部品株を買い進む動きが強まった。村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>、TDK<6762>などの大手電子部品株が軒並み同20%以上の大幅上昇となり、MLCCの材料を手掛ける中小型株にも物色が向かう形となった。一方、フジクラ<5803>や古河電気工業<5801>などがマイナスサイドとなったほか、日東紡<3110>も同10%超の下落、AI関連株も循環物色の様相を呈してきている。決算発表や説明会などは今後一巡してくるとみられ、徐々にポジティブ材料の表面化が少なくなる中、過熱感を伴いながら上昇してきたAI関連株には今後の反動を警戒したい局面でもある。中東の和平協議の進展は、AI関連一極集中相場の転機になる可能性もあると考える。

AI関連株一極集中相場が終焉した場合、出遅れ銘柄への資金シフトは活発化すると考えられ、全体相場の下支えとなろう。日経平均にとってはネガティブに働く可能性だが、投資マインドを大きく冷やす流れには至らないだろう。ここまで出遅れ銘柄に関しては、AI関連株への資金集中という需給関係から、リバウンドの動きも強まりにくかったと考えられる。ちなみに、6月は後半にかけて株主総会が集中することになり、アクティビストファンド保有のバリュー株などに関心が向かいやすいと考えられる。また、6月は配当金が支払われるタイミングでもあり、この面でも、再投資の対象となるバリュー株が優位になってくると考えられる。

中東情勢の改善期待を背景に、今週は国内でも長期金利が低下基調を辿った。27日の国際コンファランスにおける開会挨拶において、植田日銀総裁が利上げについて触れなかったことなども安心感につながった印象。ただ、6月3日にも植田総裁挨拶が予定されており、過度な利上げ観測の後退を是正させる発言がなされる可能性もあろう。6月15-16日に開催予定の日銀金融政策決定会合における利上げ余地を残すのであれば、市場観測の変化を促す格好のタイミングであるとも考えられる。

4月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったが、平均時給の上昇率は市場予想を下振れ、インフレ再燃への懸念を強める結果にはならなかった。3月の住宅価格指数は前年同月比0.7%の上昇にとどまり、23年6月以来2年9カ月ぶりの低い伸びとなっていることからも、5月の雇用統計が市場予想を下回れば、早期の利上げ観測は後退する可能性がある。その際には、AI関連などハイテク株にとって支援材料となってこよう。また、米国では、データセンター向けネットワーク半導体を手掛けるブロードコムの決算発表が3日に予定されている。ほか、パロアルトの決算はセキュリティ関連株などの動きに影響を及ぼす可能性もありそうだ。

■為替市場見通し

来週の米ドル・円は伸び悩みか。中東情勢の不透明感や米国のインフレ圧力が意識され、ドル高円安の流れは継続する可能性がある。ただ、1ドル=160円に近づくほど為替介入が警戒され、ドルの上値は重くなりそうだ。日本の財政悪化懸念による円売りも観測され、米ドル安円高に振れる展開は想定しにくいが、日本の防衛ラインとみられる160円が意識されると、為替介入への警戒が高まり、ドルに対する下押し圧力がかかりやすい。

■来週の注目スケジュール
6月1日(月):設備投資(1-3月)、企業売上高(1-3月)、企業利益(1-3月)、製造業PMI(5月)、米・製造業PMI確報値(5月)、米・ISM製造業景況指数(5月)、米・建設支出(4月)、中・RatingDog製造業PMI(5月)、欧・ユーロ圏製造業PMI(5月)、欧・ユーロ圏マネーサプライ(4月)、欧・欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏CPI予想(4月)、欧・ユーロ圏失業率(4月)、トルコ・GDP(1-3月)、スイス・GDP(1-3月)など

6月2日(火):マネタリーベース(5月)、米・JOLT求人件数(4月)、米・自動車販売(5月、3日までに)、欧・ユーロ圏消費者物価指数(5月)、豪・経常収支(1-3月)、英・ベイリーイングランド銀行(英中央銀行)総裁が上院委員会で証言、台北国際コンピューター見本市(COMPUTEX TAIPEI)開幕(5日まで)など

6月3日(水):植田日本銀行総裁が共同通信社きさらぎ会で講演、サービス業PMI(5月)、米・ADP全米雇用報告(5月)、米・サービス業PMI確報値(5月)、米・ISM非製造業景況指数(5月)、米・製造業受注(4月)、米・耐久財受注(4月)、米・地区連銀経済報告(ベージュブック)公表、中・RatingDogサービス業PMI(5月)、欧・ユーロ圏サービス業PMI確報値(5月)、欧・ユーロ圏生産者物価指数(4月)、豪・GDP(1-3月)、第29回サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(6日まで)など

6月4日(木):対外・対内証券投資(先週)、米・新規失業保険申請件数(先週)、欧・ユーロ圏小売売上高(4月)、豪・貿易収支(4月)、スイス・消費者物価指数(5月)、スイス・失業率(5月)、英・ベイリー英中央銀行総裁が講演など

6月5日(金):毎月勤労統計-現金給与総額(4月)、実質賃金総額(4月)、家計支出(4月)、景気一致指数(4月)、景気先行CI指数(4月)、米・非農業部門雇用者数(5月)、米・失業率(5月)、米・平均時給(5月)、米・消費者信用残高(4月)、欧・ユーロ圏GDP確定値(1-3月)、加・失業率(5月)、英・ベイリー英中央銀行総裁が討論会に参加など

6月7日(日):石油輸出国機構(OPEC)プラス閣僚級会合など

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