*12:41JST リブワーク Research Memo(1):2027年6月期は前期の一過性要因が一巡して増収増益予想
■要約
Lib Work<1431>は住宅のプラットフォーマーを目指すHOUSE TECH COMPANYである。2026年8月に策定した新中期経営計画「Lib Earth Shot 2029」では、新たなVISIONに「住宅産業を再発明し、地球に新しい住まいの供給システムを実装する」を掲げた。
1. 戸建住宅事業をベースに、3DP住宅事業やHousing OS事業へ展開
同社は戸建住宅事業をベースとして、3Dプリンター(以下、3DP)住宅事業やHousing OS事業(My Home Robo事業、IPライセンス事業、AI集客プラットフォーム事業)といった収益性・成長性の高い新規ビジネス領域へ展開し、戸建住宅プラットフォーマーへの進化を加速している。戸建住宅事業は熊本県を地盤として九州圏5県及び首都圏2県に展開し、デジタルマーケティングをコアコンピタンスに第一次取得層を主たるターゲットとして高品質の戸建住宅を提供している。3DP住宅事業は2026年1月に販売開始した。My Home Robo事業は2022年6月に開始した全国の住宅会社・工務店向け住宅ソリューションサービス、IPライセンス事業は2023年5月に開始した住宅業界初の住宅IPライセンスサービスである。AI集客プラットフォーム事業はインターネット上で住宅展示場を構築・運営する事業(2027年6月期中のリリースを計画)である。
2. 2026年6月期は一過性要因の影響で減収減益だが、売上総利益率改善
2026年6月期の連結業績は、売上高が前期比2.0%減の15,679百万円、営業利益が同36.6%減の527百万円、経常利益が同66.6%減の285百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同79.2%減の103百万円と減収減益だった。2025年4月施行の建築基準法改正(いわゆる「4号特例」の縮小)に伴い、建築確認審査から着工までの期間が長期化した影響で着工・引き渡し時期が後ろ倒しとなった。ただし契約キャンセル等は発生していない。全社ベースの売上総利益は同1.9%増加し、売上総利益率は同1.1ポイント上昇して28.5%(うち注文住宅の粗利率は同0.2ポイント上昇して30.2%)となった。売上高が建築基準法改正という一過性要因の影響で減少し、建築資材価格も高止まりの状況が継続したが、価格適正化や原価低減効果(幸の国木材工業(株)と連携した木材原価削減、内製化進展による外注費削減、DXによる業務効率化、タクエーホーム(株)の在庫削減など)により売上総利益率が改善した。
3. 2027年6月期は前期の一過性要因が一巡して増収増益予想
2027年6月期の連結業績予想は、売上高が前期比3.3%増の16,200百万円、営業利益が同9.9%増の580百万円、経常利益が同78.8%増の510百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同171.6%増の280百万円としている。増収増益で、売上高は過去最高、各利益はV字回復を見込んでいる。戸建住宅事業で前期の一過性要因(建築基準法改正、暗号資産評価損)の影響が一巡し、期ズレ案件の引き渡しが進捗する。また3DP住宅事業、My Home Robo事業、IPライセンス事業も収益貢献する見込みだ。なお2026年7月28日に発生した令和8年熊本地震による業績への影響については現在精査中である。
4. 「HOUSING OPERATING SYSTEM COMPANY」として認識される企業を目指す
同社は2026年8月に新中期経営計画「Lib Earth Shot 2029」(2027年6月期~2029年6月期)を策定した。住宅事業をテクノロジーとデータによって統合する「HOUSE TECH PLATFORM COMPANY」への進化を目指す。さらに住宅事業を通じて蓄積した顧客接点や現場データを活用し、AI、データ、3DP、パートナーネットワークによって全国、そして将来的には世界の住宅会社、設計会社、資材会社、施工会社等をつなぐ「Housing OS」の構築を目指す。これにより、同社が直接建築・販売する住宅事業からだけでなく、ソフトウェア、ライセンス、資材、施工技術、データ、リフォーム・リノベーション等を通じても継続的に収益が生まれる事業構造への転換を進め、2029年には6つの企業価値(住宅会社、SaaS企業、プラットフォーム企業、AI企業、ロボティクス企業、及び知的財産企業としての価値)を併せ持つ企業へと進化し、「HOUSING OPERATING SYSTEM COMPANY」として認識される企業を目指す。
■Key Points
・2026年6月期は一過性要因の影響で減収減益だが、売上総利益率改善
・2027年6月期は前期の一過性要因が一巡して増収増益予想
・新中期経営計画を策定、「HOUSING OPERATING SYSTEM COMPANY」として認識される企業を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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