*16:59JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:高市首相所信表明演説、TOPIX新銘柄発表、6-8月期決算発表本格化
■株式相場見通し
予想レンジ:上限70000円-下限66000円
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比250.40ドル高の51176.96ドル、ナスダックは同319.27ポイント高の27190.86で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比1110円高の69760円。雇用統計が市場予想を下回り10月利上げ観測が後退したほか、主要7カ国(G7)が石油備蓄の協調放出を決定して原油価格が下落したことも支援となった。
1日の米債券市場では、連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン副議長が追加利上げを急ぐ必要はないとの考えを示したことで伸び悩んだとはいえ、10年物国債利回りは一時5.35%と約24年ぶりの高水準に達した。9月29日にはNY連銀のウィリアムズ総裁が追加利上げに性急な対応は不要と発言していたほか、30日には8月の個人消費支出(PCE)価格指数が市場予想を下回ったことで、すでに10月の利上げ見送り観測は強まっている状況にあるとみられるが、こうした中での利回り上昇となる形になっている。週末も雇用統計が下振れたにもかかわらず、利回りは下げ渋っている。米中間選挙まではイラン側の強気姿勢は崩れにくいとみられ、原油相場の高止まりも続く可能性が高い。金利が高値圏にまで上昇している状況下でのリスク資産の上値追いには慎重な対応が必要となろう。
9月の日銀金融政策決定会合はややハト派と受け止められたが、週末発表の9月東京都区部消費者物価指数(CPI)は前年比2.7%上昇し、伸び率は25年11月以来の大きさとなっている。インフレ懸念は依然として拭い切れない中、5日には臨時国会が召集され、高市首相の所信表明演説も予定されている。あらためて財政拡張が意識され、国債利回りの一段の上昇につながる可能性も警戒される。実質下半期相場に移行しているが、その後の物色動向からみて、国内機関投資家の資金はAI関連株へ向かっているものとみられる。一時強まったAI開発の規制強化懸念などが足下で後退していることも買い安心感につながっていよう。ただ、米中間選挙次第では、再度規制強化への警戒感が強まる余地を残しており、来週のAI関連株が牽引役となった株価上昇にはやや行き過ぎ感も感じられる。
来週はノーベル賞ウイークとなり、連日各賞の発表が予定されている。日本人候補者が受賞した場合、関連企業や関連テーマなどに物色資金が向かうことになる。医学賞や化学賞では、「小胞体ストレス応答」の森氏、脳内物質「オレキシン」発見の柳沢氏、物理学賞では「カーボンナノチューブ」の飯島氏などが候補に挙がっているもよう。また、7日にはTOPIX新銘柄が発表予定。スタンダードやグロース市場の銘柄が多く新規採用となる可能性が高く、こうした銘柄の動き次第では、同市場における他の時価総額上位銘柄などにも関心が高まりやすくなる公算があろう。ほか、高市首相の所信表明演説を受けて、関連するテーマ物色の流れが強まる余地も大きいとみる。
業界再編の動きが活発化している地銀株への関心も続く見込み。6日には全国証券大会で植田日銀総裁が挨拶予定で、早期の追加利上げの可能性なども探ることとなろう。6-8月期の決算発表も本格化する。8日のファーストリテイリング<9983>、セブン&アイ・ホールディングス<3382>、9日の安川電機<6506>などが注目されるが、過度なAI代替懸念が後退しつつあるSAAS関連銘柄などの決算内容にも関心を強めたい。なお、5日や9日には韓国市場が休場となる。この際に半導体関連株が買われる地合いとなっていれば、韓国大手半導体株の代替として日本の関連株に資金が向かうとみられ、オーバーシュート的な動きになっていこう。
■為替市場見通し
ドル・円は伸び悩みか。9月30日に発表された米8月コアPCE価格指数は市場予想を下回り、インフレ鈍化を示した。一方、同時に発表された4-6月期国内総生産(GDP)改定値は大幅に上方修正され、今後のインフレをにらんだ金利高・ドル高の展開に。ただ、10月2日発表の米9月雇用統計は弱い内容となり、連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測は後退している。米金利の上昇がドルを支える一方、雇用情勢の減速を受けた金利低下がドルの上値を抑える可能性がある。また、日米協調介入への警戒感からも、上昇ペースは緩慢となりそうだ。来週発表の米経済指標では、5日発表予定のISM非製造業景況指数が注目される。景況感が良好ならFRBの今後の引き締め的な金融政策が期待され、金利高・ドル高を支援する見通し。9日発表予定のミシガン大学消費者信頼感指数も手掛かり材料になりやすい。9月は同指数が48.1へ低下した一方、期待インフレ率と5年インフレ率はいずれも強い内容を維持している。10月がさらに上昇すれば、米金利高・ドル高の基調を強めそうだ。ただ、先日の日米首脳会談でトランプ米大統領が円安について懸念を表明。そうした経緯から日米協調介入への警戒感は根強く、ドル・円の上値を抑える要因となりそうだ。目先160円を意識する展開が想定されるものの、引き続き上昇は緩やかと見られる。
■来週の注目スケジュール
10月5日(月):臨時国会召集、衆院本会議で高市首相が所信表明演説、需給ギャップと潜在成長率(日本銀行)、サービス業PMI(9月)、消費者態度指数(9月)、米・サービス業PMI確報値(9月)、米・ISM非製造業景況指数(9月)、欧・ユーロ圏サービス業PMI確報値(9月)、欧・ユーロ圏PPI(8月)、独・サービス業PMI確報値(9月)、中・株式市場は祝日のため休場(国慶節、7日まで)など
10月6日(火):植田日銀総裁や片山財務相兼金融担当相が全国証券大会であいさつ、米・貿易収支(8月)、欧・ユーロ圏小売売上高(8月)、独・製造業受注(8月)、加・貿易収支(8月)、スイス・失業率(9月)など
10月7日(水):毎月勤労統計-現金給与総額(8月)、実質賃金総額(8月)、景気一致指数(8月)、景気先行CI指数(8月)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(9月15-16日会合分)、米・消費者信用残高(8月)、中・外貨準備高(9月)、独・鉱工業生産(8月)、印・インド準備銀行(中央銀行)が政策金利発表など
10月8日(木):国際収支(経常収支)(8月)、対外・対内証券投資(先週)、東京オフィス空室率(9月)、景気ウォッチャー調査 現状判断(9月)、景気ウォッチャー調査 先行き判断(9月)、日銀支店長会議、地域経済報告(さくらリポート)(10月、日本銀行)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・卸売在庫(8月)、欧・欧州中央銀行(ECB)議事要旨(9月会合)、独・貿易収支(8月)など
10月9日(金):家計支出(8月)、米・ミシガン大学消費者マインド指数速報値(10月)、中・資金調達総額(9月、15日までに)、中・マネーサプライ(9月、15日までに)、中・元建て新規貸出残高(9月、15日までに)、加・失業率(9月)など
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