*16:30JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:全国CPI、米PMI、米主要企業決算本格化
■株式相場見通し
予想レンジ:上限67000円-下限62000円
今週末の米国株式市場は下落。ダウ平均は前日比175.28ドル安の52002.41ドル、ナスダックは同572.99ポイント安の26140.03で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比1890円安の63630円。コアウィーブが再度売り込まれてAI過剰投資への懸念が再燃、大型テック株にも本格的に売りが波及した。中東情勢の緊張が続き、原油相場が上昇したことも逆風となった。
来週は国内外で大きなイベントが比較的少なく、米連邦準備制度理事会(FRB)高官もブラックアウト期間に入る。こうした中で関心は、本格化しつつある米国企業の決算発表に集中しよう。20日のGM、ネットフリックス、21日のIBM、メタ、テスラ、テキサス・インスツルメンツ、22日のニューモント、P&Gなどが特に注目されるだろう。なかでも、AI投資に対する過熱警戒感が再燃しつつある中で、メタの決算内容がこうした懸念を払拭できるものになるかが焦点となる。ちなみに、4-6月期の決算発表時は直後に株価が下落した経緯があるほか、ザッカーバーグCEOはAI開発減速の呼びかけには反対の立場をとっている。目先、AI関連株の調整が継続するような地合いとなれば、GM、IBM、ニューモント、P&Gなどの決算次第で、非AI銘柄となるそれぞれの国内関連銘柄により関心が向かいやすくもなろう。
今週発表された米国のインフレ指標は、9月消費者物価指数(CPI)が前年同月比3.7%上昇し市場予想の3.6%上昇を上振れ、コア指数も同2.6%上昇で市場予想の2.5%上昇を上回った。9月生産者物価指数(PPI)にいたっては、前月比1.3%の上昇となり、前月の0.5%や市場予想の0.6%を大幅に上回って、22年3月以来の上昇率となっている。こうした中で、米国10年債利回りは週後半にかけて低下しているが、これは、AI関連株安などに伴う質への逃避の動きが強まったことが主因とみられる。今後の株価の戻り局面では再上昇の可能性も高く、金利上昇一服への楽観的な見方は避けたい。また、27-28日開催予定の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げがスキップされても、年内の追加利上げ実施の確度は高まる方向と考えられる。
国内では翌週から決算発表が本格化するため、来週は発表の端境期となる。22日に発表予定のディスコ<6146>は、すでに単独決算の速報値を発表しており、インパクトは乏しいだろう。一方、23日にはファナック<6954>が発表予定、先に6-8月期決算を発表した安川電機<6506>は、業績数値、受注高ともポジティブなものであり、期待感は先行させやすいだろう。フィジカルAI関連のテーマ物色の活発化につながるかにも注目。
23日には9月の全国CPIが発表予定。前月は総合が前年比1.9%上昇、コアが同1.7%上昇だが、今回はそれぞれ2.1%の上昇が想定されている。29-30日開催予定の日銀金融政策決定会合での利上げは見送りの可能性が高いが、12月利上げを決定づけるものとなる可能性はあるだろう。CPIの上振れは短期的なドル安・円高要因にもつながる余地がありそうだ。また、今週末だけでも、日本経済新聞社、ヤマト運輸、日本郵便、ファンケルなどが不正アクセスの被害を発表している。長期的なAI代替懸念は払拭し切れないものの、足下の加速度的な被害拡大を受けて、物色テーマとしてネットセキュリティ関連銘柄への関心は続く公算。
■為替市場見通し
ドル・円は底堅いか。米国経済に先行き不透明感が広がり、ドル売りに振れやすい地合いが予想される。ただ、フランスの財政・政治情勢への懸念からユーロなど欧州通貨が売られれば、相対的にドルが選好され、ドル・円の下値を支える可能性がある。足下で発表された米国の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)は予想外に加速し、インフレ高進による国内経済への影響が懸念され、長期金利は低下。それを受け、ドル買い縮小の場面が想定される。ただ、20日発表予定の米9月住宅着工件数は前回を上回る見通し。またPMIも製造業、サービス業とも高水準が期待されており、市場予想を上回るなど堅調な内容となれば、米国経済の減速懸念が後退し、ドル買いが再開しよう。一方、フランスの財政・政治情勢が不安視される中、ユーロなど欧州通貨は引き続き売られやすく、ドル選好地合いを支える見通し。もっとも、欧州通貨安がクロス円の下落につながれば、ドル・円を圧迫する可能性もあろう。27-28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、29-30日に日銀金融政策決定会合を控え、全般的に金融政策への思惑が広がりやすい。日米中銀が年内にそれぞれ1回ずつ利上げするとの見方が維持されれば、日米の金利差縮小を見込めず、ドル・円は下げづらい展開が続くとみる。
■来週の注目スケジュール
10月19日(月):第3次産業活動指数(8月)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)財務相会合(21日まで)、米・NAHB住宅市場指数(10月)、中・新築住宅価格(9月)、中・中古住宅価格(9月)、中・GDP(7-9月)、中・小売売上高(9月)、中・鉱工業生産(9月)、中・固定資産投資(都市部)(9月)、中・調査失業率(9月)、中・不動産投資(9月)、中・住宅販売件数(9月)、NZ・貿易収支(9月)など
10月20日(火):首都圏新築分譲マンション(9月)、米・住宅着工件数(9月)、米・中古住宅販売成約指数(9月)、中・1年物ローンプライムレート(LPR)、中・5年物ローンプライムレート(LPR)、欧・ユーロ圏経常収支(8月)、独・ZEW期待指数(10月)、英・ILO失業率(6-8月)など
10月21日(水):貿易収支(9月)、輸出(9月)、輸入(9月)、訪日外客数(9月)、英・CPI(9月)など
10月22日(木):対外・対内証券投資(先週)、工作機械受注(9月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・景気先行指標総合指数(9月)、中・SWIFTグローバル支払い元建て(9月)、欧・ユーロ圏新車販売台数(9月)、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(10月)、韓・中央銀行が政策金利発表など
10月23日(金):全国CPI(9月)、製造業PMI(10月)、サービス業PMI(10月)、全国百貨店売上高(9月)、東京地区百貨店売上高(9月)、日銀金融システムリポート(26年10月号)、米・製造業PMI速報値(10月)、米・サービス業PMI速報値(10月)、米・ミシガン大学消費者マインド指数(10月)、欧・ユーロ圏製造業PMI速報値(10月)、欧・ユーロ圏サービス業PMI速報値(10月)、欧・欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏CPI予想((9月)、独・製造業PMI速報値(10月)、独・サービス業PMI速報値(10月)、英・小売売上高指数(9月)、加・小売売上高(8月)、露・ロシア連邦中央銀行(中央銀行)が政策金利発表など
10月25日(日):欧州夏時間終了
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