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「日本文化に触れる習い事」にハマる人々 『金継ぎ』でリフレッシュ体験、『雅楽』で姿勢もよくなる

器が欠けたり、割れたりした際に漆や金粉で修復する伝統的な技法『金継ぎ』

器が欠けたり、割れたりした際に漆や金粉で修復する伝統的な技法『金継ぎ』(写真提供/日本金継ぎ協会)

 2024年に挑戦したい大人の習い事ランキング(ストリートアカデミー調べ)では、女性の1位が料理、2位は英語、3位は占い。そんな中、人とはちょっと違う、趣がある習い事で人生を豊かにしている人が密かに増えているという。

マニアックなものに惹かれていく傾向が

「コロナ禍を境に大人の習い事に変化があった」と言うのは、トレンドウォッチャーのくどうみやこさん。

「コロナ禍では、おこもり需要でオンラインレッスンを始める人が多くいました。でも、制限がなくなったいまは、『教室に行って直接指導を受けたい』という人が増えており、特に40代以上の人にはマニアックなものに惹かれる傾向があるように感じています」

 と、くどうさんは分析する。マニアックなものとは、どういうことなのか。

「年齢を重ねると、ヨガや英会話、料理教室など人気のものは一通り習ったという人が多いんです。

 例えば同じ料理教室でも、家庭料理ではなく、『京都の料亭でだしの取り方を学ぶ』『麹料理のレパートリーを増やす』など、もう一歩踏み込んだものや、生涯続けられる習い事を究めていくようです」(くどうさん)

父の陶芸作品を金継ぎ技術でよみがえらせたい

あえて割れ目に金色の塗料をほどこすことで、割れた器などが新しい作品に生まれ変わる。それが金継ぎの魅力

あえて割れ目に金色の塗料をほどこすことで、割れた器などが新しい作品に生まれ変わる。それが金継ぎの魅力

 なかでも日本の文化に触れる習い事を始める人が増えているとくどうさんは言う。例えば金継ぎ。金継ぎとは、器が欠けたり、割れたりした際に漆や金粉で修復する伝統的な技法のこと。2020年に金継ぎ職人が登場するドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』(TBS系)が放送されて認知度が上がった。

 千葉県在住の自営業・なおこさん(45才)は、高齢になった父のために本格的に習い始めたという。

「以前から金継ぎの器が好きで、骨董店で買い集めたり、割れた江戸時代のお皿を金継ぎ専門店に依頼して、修復したりしていましたが自分でやろうという考えはありませんでした。

 そんな中、陶芸が趣味の父が80才になり、新作の器がなかなか作れなくなったことをきっかけに、自分でもやってみたいと思うようになったんです。父の作品が割れたり、欠けたりしても、金継ぎ技術があれば修復してよみがえらせることができるから……」(なおこさん・以下同)

 その後、なおこさんは東京の陶芸教室の金継ぎ体験を見つけ、1年前に初めて体験を申し込んだ。

「このときは満足いくものができませんでしたが、漆を丁寧に塗って修復作業をしながら『また生まれ変わるんだ』と思うと愛おしい気持ちになって、それ以来習い事を続けています」

 なおこさんは金継ぎ作業は精神的にもいいという。「修復中は、ひたすら作業に集中するため、余計なことを考えないので、すごくリフレッシュできて、前向きな気持ちになるんです」

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