ビジネス

【伝説のトレーダーによる日本経済大予測】日本に残された最後の未開拓市場、30兆~40兆円の「消費者余剰」に内需拡大のチャンスあり

縮小する市場でも経営統合を進められればチャンスが

 確かに若い人が急速に減っていく日本では基本内需に軸足を置いたビジネスに成長はありません。でも、内需株が全然ダメかというとそうでもないでしょう。縮小均衡する市場で未上場の同業他社の撤退で上場会社のシェアが上がったり、残存者メリットで利益率が上がったりするケースはあると思います。かつて低収益が続いていた鉄鋼業、海運業などでも、経営統合による寡占化が進んだことで、需要が伸びているわけでもないのに驚くほどの収益をあげている例があります。田舎の町で2軒の薬局があったとして人口減でそのうち1軒が撤退したとしましょうか。残った薬局は独占的な利潤を享受できるかもしれません。

 日本の建設現場では建設労働者の高齢化が大問題になっています。建設需要も減るかもしれませんが、それ以上に供給力が急速に減ることで建設業の利益率が大きく上昇する可能性だってあるのです。

 縮小する市場では、経営統合を進めていくスピードが市場の縮小より早ければ株式投資で儲かる可能性はある程度はあるのです。もちろん需要が減り続ける業界には迫力のある成長株はほとんど生まれません。ただ経営統合してシェアを上げた会社が増配を続けたり自社株買いをしたりすれば株価が上昇するチャンスはあります。需要が縮小する業界では株価の評価は総じて低いでしょう。だからその中で上手に立ち回れる企業を探せば株式投資は成功です。

次のページ:日本における最後の未開拓市場となる「消費者余剰」
関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。