実際に繰り上げ受給するのにはどうすればいいのか。もし、まだ60才になっていなければ、60才の誕生日の3か月前までに日本年金機構から送られてくる「年金請求書」と住民票、年金手帳などを持って最寄りの年金事務所に行き、「繰上げ請求書」に署名のうえ、申請すればいい。
60~64才のまだ年金をもらっていない人も、同様の手続きを取れば、あらためて繰り上げ受給に切り替えることが可能だ。
「ただし、繰り上げ受給の場合は、一度申請すると一生減額された年金しかもらえないので、慎重な検討が必要です」
将来への年金不安や自分の健康寿命などを考えていくと、たとえ1年あたりで受給できる年金額が減ったとしても、早く受け取れる繰り上げの方がずっと安心できる。「一寸先は闇」の時代だ。とにかく元気なうちに受け取っておくというのが“年金の王道”だろう。
※女性セブン2020年2月6日号