牛丼、カレー、回転寿司……。今や日本中のどこにいても、多くの外食チェーンが展開しており、低価格で安心して食事を楽しむことができる。では、そうした外食チェーンはどのように生まれ、日本中に普及していったのか。以下、主なジャンル別の外食チェーンの歴史をまとめて振り返ってみよう。
【牛丼】“つゆだく”でうまさ倍増、いつの時代も庶民の味方
1899(明治32)年、東京・日本橋の魚市場に誕生した『吉野家』は、1923(大正12)年の関東大震災により1926年に築地へ移転。1952年頃には24時間営業にも挑戦し、知名度を高めていく。「うまい、やすい、はやい」をモットーに、現在は全国に1183店舗を展開している。一方、2009年には『松屋』(1968年開店)、『すき家』(1986年開店)が牛丼並盛280円を打ち出し売り上げを伸ばすなど、いまもそれぞれ根強いファンを持つ。
【ピザ】宅配ピザの登場で、日本の出前文化が一気に加速
1973年、アメリカ・カリフォルニア州から日本に上陸した『シェーキーズ』は東京・赤坂(現在は閉店)に1号店をオープン。サクッとしたアメリカンタイプのクリスピーピザやパスタなどの食べ放題(当時、平日ランチタイムで380円)が大いに人気を得た。また、1985年、『ドミノ・ピザ』が日本で初めて宅配ピザを販売。1987年には『ピザーラ』が登場し、デリバリーが一気に普及した。