藤川里絵「さあ、投資を始めよう!」

株価の先行指標「景気ウォッチャー調査」の読み解き方 数値化された「現場の感覚」

7月11日に発表されたDIの数値

7月11日に発表されたDIの数値

 現状判断も先引き判断も、景気がよいとされる50は上回っているものの、前回からは低下、さらに予想値よりも弱い数字になっています。ちなみに2ヶ月前の4月末の調査では、先行き判断DIは55.7でした。それが2ヶ月後の6月の現状判断DIは53.6。つまり4月に期待された景気の良さが、実際にはそこまでには及ばなかったことになります。

 調査された6月末に日経平均株価は、バブル以降の高値を更新する強い動きをしていたにもかかわらず、現場の人は、先月より景気は鈍っていると感じており、さらに数ヶ月先は今より弱くなると感じているようなのです。

 それを受けてかどうかは分かりませんが、 7月に入っての株価は低調で、前半の2週間で日経平均株価は2000円近く下落しました。

回答者のコメントで現場の肌感をリアルにキャッチ

 回答者のコメントは、業種とともに公開されています。その一部を紹介しましょう。

「昼間は以前同様に利用がある。余り心配はしていないが、コロナ禍により家飲みに慣れたようで、店に出向くのがおっくうになっているようだと飲み屋のオーナーが話している。週末の利用は良いので、平日も少しずつ以前のにぎわいを取り戻すのではないか」(東京・タクシー運転手)

「客の動向では、夏の旅行に際しての準備需要の注文も多く、人気のスーツケースは数か月待ちの状況となっている。中高年層の行動が更に活発化していくことが予想される」(東京・百貨店売り場主任)

「サラリーマン、年金生活者は、物価の上昇等に悩まされ、生活が苦しくなっている。一方、株価の上昇で投資家はかなり潤い、高級タワーマンションが売れている。景気の良しあしは分からないが、やはり投資家だけでなく普通に働くサラリーマンが豊かに生活できる状況でないと、景気が良いとはいえない。」(東京・ゴルフ場従業員)

 同じ東京でも業種によって感じ方がちがうことが分かります。どのような業種の方の景況感がよいか、悪いのかを知ることも、株式投資の参考になります。そこまで深読みしなくても、目を通すだけで、現場の肌感をリアルにキャッチできるのでおもしろいですよ。

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