連日続く“災害レベル”の猛暑。7月29日には、都内在住の80代の妻と90代の夫がベッドに横たわったまま、熱中症によって亡くなっているのが発見された。その際、エアコンは電源が入っておらず、扇風機だけが動いていたという。
この夫婦に限らず、エアコンをつけなかったことによって熱中症を引き起こし、重篤な事態に陥る事例は、日本各地で起きている。節約アドバイザーでファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんが言う。
「熱中症で救急搬送された場合の医療費は、軽度なら1000円程度で済みますが、点滴を受ければ7000~9000円、入院で1泊すると5万~9万円ほど。電気代よりもはるかに高くつきます」
このように、間違った節約はあなたからお金ばかりか健康まで奪っていく事態になりかねない。
がまんしてはいけない
そうはいっても、電気代が高騰しているいま、節電は重要課題だ。丸山さんは、一年を通してエアコンと冷蔵庫、照明が“3大消費家電”だと語る。
「特に夏は、この3つだけで電気代の60%近くを占めます。家電は古いほど電力を消費するので、購入から10年以上経っているのに買い替えないと、ムダに電力を消費します。15年経っているなら、故障がなくとも買い替えを。
冷蔵庫などは、最新型に買い替えたら、ケチって『弱』にせず、『省エネ自動』に設定する方が節電になります」