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【注目トピックス 日本株】SFP Research Memo(5):インバウンド需要の取り込みや地方出店等、新たな収益ドライバー確立に確かな手応え

*16:25JST SFP Research Memo(5):インバウンド需要の取り込みや地方出店等、新たな収益ドライバー確立に確かな手応え
■SFPホールディングス<3198>の主な活動実績

1. 新規出店(及び業態転換)の実績
2024年2月期はアフターコロナを見据えた出店再開に取り組み、8店舗の新規出店及び4店舗の業態転換を行った。特徴的なのは、地方都市への出店、そして注力している大衆酒場業態による出店が増えてきたことである。特に地方出店については、長野松本と仙台(いずれも磯丸水産の県内2号店)のほか、大阪京橋も立ち上がりから大盛況のようだ。仙台エリアは2018年に出店した「磯丸水産」1号店を皮切りに、2022年に「町鮨とろたく」、2024年2月期に入ってからは「磯丸水産」2号店のほか、大衆酒場「五の五」を出店し、着実に足場を固めてきた。地方出店(ドミナント展開)のロールモデルとして注目される。一方、「第2の柱」として注力している大衆酒場業態については、「五の五」において大阪駅前、京都河原町三条、横須賀中央、仙台に4店舗を出店したほか、業態転換により「焼きとん ふく助」も池袋に出店し、期末の店舗数は合計16店舗に増えた。今後は高収益モデルを確立し、「磯丸水産」で足場を固めたエリア(地方都市を含む)で展開していく考えである。

2. 訪日客(インバウンド)の取り込み
訪日客によるインバウンド需要が好調に推移しているなか、磯丸水産の売上全体に占める訪日客の割合は第4四半期で11%を超える水準にまで達しており、業績の底上げに大きく貢献している。インバウンド需要をうまく取り込めているのは、「磯丸水産」スタイルがまさに訪日客の嗜好に合っていることの証であり、立地によっては半分以上が訪日客で占められている店舗もあるようだ※1。訪日客の特徴として、ディナー帯の利用が多く、食事ニーズが中心であるが、単価は日本人客よりも約5%高く、カニ・うなぎ・貝類等のオーダーが多い傾向が見られる。同社では、これまであまり意識しなかった訪日客向けのマーケティング強化や高価格帯の商品開発※2により、新たな収益ドライバーとして取り組んでいる。

※1 大阪・なんばエリアの一部店舗では7割を超えている。
※2 訪日客向けに開発した「Isomaru Specialset」が好評である。

3. 人員体制について
業界全体で人手不足が課題となっているなか、同社においても深夜帯営業の完全再開や今後の出店拡大に向けて足かせにならないように、賃上げや外国人スタッフの積極採用等の対策を行ってきた。特に外国人スタッフについては採用に占める割合が高まっており、貴重な働き手として長期就労を視野に入れた支援制度の充実も図る考えだ。2024年2月期の店舗当たりの従業員は5.8名(前期は4.8名)と大きく改善しており、営業時間の伸長や新規出店に向けて体制が整ってきた。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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