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【少ない遺産で揉める虚しさ】裁判所に持ち込まれた相続トラブルの3分の1は遺産額1000万円以下、“儲かるのは弁護士だけ”のケースも

相続トラブルの末に「調停」や「審判」にまで発展するのは最悪のシナリオ(写真:イメージマート)

相続トラブルの末に「調停」や「審判」にまで発展するのは最悪のシナリオ(写真:イメージマート)

「うちには揉めるほどの遺産がないから、親が死んでも相続で問題は起きないだろう」──そう思っている人がいるとしたら大間違いだ。

 令和4年司法統計年報の「遺産分割事件のうち認容・調停成立件数」によると、裁判所に持ち込まれた相続トラブルのうち、遺産額5000万円以下の事例が4分の3、遺産額1000万円以下のケースだけでおよそ3分の1を占めている。

 つまり、遺産は少ないほど揉めやすいのだ。

 なぜそうなるのか。『トラブルの芽を摘む相続対策』の著者で吉澤相続事務所代表の吉澤諭氏が解説する。

「遺産が多くて揉めるケースはありますが、不動産や預貯金、有価証券など分ける財産がたくさんあるため、最終的には何とか解決できます。一方、遺産が少ないと分けること自体が難しく、面倒な争いに発展しやすい。

 また、相続人となる兄弟姉妹の数が多いほど、問題は複雑になります。2人なら膝を突き合わせて話せますが、3人、4人と増えれば、それぞれの取り分も少なくなるし、主張する内容の違いも大きくなる。とりわけ住む場所が分散しているケースは話し合いが進みにくく、都心と田舎で金銭感覚や価値観が異なるといった問題もあります」

 加えて遺産が少ない場合、税理士や弁護士といった専門家に相談しないケースが多く、それも相続トラブルが頻発する一因になっているという。

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