金が歴史的高値を更新。同じく貴金属であるシルバーやプラチナは、金に比べると割安感があるという。それらに投資するにはどのような方法があり、投資妙味はいかほどか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第99回は、「シルバーやプラチナ」について。
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金が歴史的高値を更新しており、金投資については何度かこの連載で取り上げました。じりじりと価格が切り上がるため、欲しいと思っていてもなかなかそのタイミングが掴めず、結局、指をくわえて見ているだけの人もいるかもしれません。そこで、今回は、金に比べると割安感が強いシルバーとプラチナについて解説します。
シルバーとゴールドの価格差は歴史的にも拡大している
シルバーといえば、ゴールドやプラチナよりも手が届きやすい貴金属のイメージがあります。実際、わたしがはじめて買ったアクセサリーもシルバーで、ゴールドと比べると5分の1くらいの価格だった覚えがあります。ところが、ここ最近は、金の価格がぐいぐい上昇したこともあって、金価格が1グラムあたり約1万3000円に対して、銀は170円ほどと、金銀価格差は76倍にもなります。直近では、この金銀価格差が90倍を超える場面もあり、かなり銀の価格が出遅れている感じがあります。
シルバーには、宝飾品のほか、太陽光パネル向けなど産業用の需要もあり、世界的な脱炭素の動きを背景に需要は旺盛です。また、低所得の人にも手が届きやすいインフレヘッジ資産としても人気で「貧者の金」と呼ばれたりもしています。