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投資

3月・9月決算銘柄より魅力的? 株主優待&配当狙いで「11月権利確定銘柄」に注目すべき理由

株主優待で11月権利確定銘柄に注目する理由とは(イメージ)

株主優待で11月権利確定銘柄に注目する理由とは(イメージ)

 個人投資家にとって大きな楽しみとなるのが、株を保有していることによって定期的に受け取れる「配当」や企業の自社商品、食事券などがもらえる「株主優待」だ。配当や優待品を受け取るには、権利確定のタイミングで株を保有している必要がある。基本的には決算月であることが多い3月や9月、12月などに権利確定日が設定される銘柄が目立つが、投資のプロは「11月」に権利が確定する銘柄に狙う手があるとアドバイスする――。

 上場企業約4000社のなかで2024年11月に配当の権利が確定する会社は、「期末配当の11月決算会社」か「中間配当の5月決算会社」に絞られ、該当するのは約160社。そのうち株主優待を実施している企業は30銘柄ほどになる。

「11月」は注目されにくいから、注目すべき

 ラジオNIKKEIでパーソナリティを務め、数々のアナリスト業務やコンプライアンス業務に従事する金融文筆家・田代昌之氏は、11月に配当権利が確定する高配当銘柄の投資ポイントについてこう語る。

「決算月は3月、9月、12月に集中していることから、9月と12月の狭間である11月の権利確定銘柄は数が少ないという現実があります。それゆえ、投資家に注目されにくいのですが、精査していくと意外な掘り出しものの銘柄が存在します。また、3月や9月に権利確定となる銘柄は、当該月になると注目が高まって株価が上がり、結果として高値掴みになる失敗も起きがちです。もちろんきちんとしたリサーチは必要ですが、11月権利確定銘柄ではそうした高値掴みのリスクが相対的に低いと言えるでしょう。

 東京証券取引所が2023年3月に要請した『資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応』をきっかけに、利益を内部留保から株主還元に振り向ける動きが加速しています。こうした流れを受けて数の少ない11月決算の銘柄でも、東証プライムの平均利回り2.33%(2024年9月時点、配当実施企業のみ)を上回る年間利回り6%台の『高配当株』が登場しました。

 上場企業のなかでも時価総額と流動性の高い大型株で構成されるTOPIX Core30銘柄なら3%台後半~4%台前半の利回りで高配当の水準になりますが、中小型スタンダード市場になると5~6%という高利回りも少なくありません」

次のページ:2つの視点で「除外すべき銘柄」を見極める

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