──あ~、見たことあります! じゃあ、やっぱりリスクが大きいってことですか?
お菊:そこでカバードコール戦略の出番なんだ。この戦略ではコールオプションを売る時、つまり230ドルの時点でアップル株(原資産)を買っておくんだよ。だから、1か月後にアップル株の株価予測が外れて負けた時の損失をカバーできる。
──そうか! 230ドルで買ったアップル株を235ドルで売って、さらにプレミアム5ドルも受け取れるから、負けたとしても1株あたり10ドルの利益が出る!
お菊:そういうこと。だから、カバードコール戦略なら「損失無限大」にはならないんだ。そして、プレミアムは確実に受け取れる。
──すごい、カバードコール戦略を使えば、上がろうが下がろうがプレミアムという収益が受け取れるんですね! 確かに、この方法なら安全かも。
お菊:カバードコール戦略は、最初から負けた時に差し出す現物資産を確保した状態でオプション取引をする。だから、負けた時にどうなるかをあらかじめイメージできるんだ。この方法ならレバレッジもないし、負けた時に想像以上の現金が出ていくこともないので、初心者にもおすすめだよ。
※個人投資家との会話の全貌は、書籍『投資家バーの常連客から聞いた 投資の成功術』に掲載。本記事は同書を元に一部抜粋して再構成したもの。なお、同書にも登場する個人投資家・ナスダッ子さんのインタビューは、別記事『《資産3億円の元専業主婦・ナスダッ子さんの最新注目米国株5》下落局面でも持ち続けたい「ハイテクグロース株」のポイント』で紹介している。
【プロフィール】
お菊/相場歴24年。米国市場で稼いで日本に還元できる投資家が増えてほしいという思いから、無謀を承知で発信している。オプション講義はニュースを随時更新。お金以外の価値も扱いたいので、海外美術館の解説も行っている。歴史画、宗教画、風俗画を中心に、モダンアートまで。お菊の美術館訪問記:https://x.com/OKiku_a_visitor/。