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西郷真央が海外メジャーVで早くも賞金2億円到達! 女子ゴルフ「大きすぎる日米マネー格差」でトップ選手流出に歯止めがかからない

メジャーを制した西郷。手にしたものは大きい(写真・GettyImages)

メジャーを制した西郷。手にしたものは大きい(写真・GettyImages)

 米女子ゴルフツアーでの初優勝を海外メジャーで果たすという快挙を見せた西郷真央。「シェブロン選手権」で手にした優勝賞金は120万ドル(約1億7000万円)で、これにより今季の通算獲得賞金が140万929ドル(約2億円)に到達して、賞金ランキングは文句なしの1位に躍り出た。

 西郷の獲得賞金が2億円に達したのは、全34大会のうち4分の1にあたる9大会が終わった段階での話である。昨年、国内ツアーで日本タイトル2冠、日米共催の「TOTOジャパンクラシック」含め年間8勝を挙げて年間女王になった竹田麗央の獲得賞金が2億6573万円、年間2勝、2位7回と安定した成績を残した山下美夢有は1億7332万円だった。これは「シェブロン選手権」の優勝賞金とほぼ同じ額である。

最高額は1試合勝っただけで3.4億円

 西郷の海外メジャーVにより、改めて女子ゴルフ界の「日米マネー格差」が浮き彫りになった。

 国内の女子ゴルフツアーの最高優勝賞金は「アース・モンダミンカップ」の5400万円で「シェブロン選手権」のおよそ3分の1に過ぎない。日本での賞金は3日間競技で1260万円、4日間競技で1800万円が一般的で、国内メジャーの「日本女子オープン」や「ツアーチャンピオンシップリコーカップ」ですら3000万円だ。

 一方の「シェブロン選手権」は年間5試合ある海外メジャーのひとつだが、他にもっと高額賞金の大会がある。この後に開催されるメジャーは「全米女子オープン」(5月29日~)、「KPMG全米女子プロ選手権」(6月19日~)、「アムンディ・エビアン選手権」(7月10日~)、「AIG全英女子オープン」(7月31日~)とあり、「シェブロン選手権」は「アムンディ・エビアン選手権」と並んで優勝賞金が最も低いのだ。最高額の「全米女子オープン」は240万ドル(約3億4000万円)。メジャー5大会をすべて勝てば、778万5000ドル(約11億円)の計算になる。

 米女子ゴルフツアーの優勝賞金は急激な右肩上がりとなっている。2023年までは「全米女子オープン」とツアー最終戦の「CMEグループツアー選手権」が優勝賞金200万ドルで最高額だったが、昨季から「全米女子オープン」が240万ドルとなった。2021年に笹生優花が「全米女子オープン」で優勝した時の優勝賞金は100万ドルだったが、昨年に「全米女子オープン」で2回目に優勝をした時は240万ドルと2.4倍の優勝賞金を手にしている。

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