*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は戻りの鈍い値動きか、不安定な米政策運営を嫌気
2日の欧米外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い値動きを予想する。今晩発表の米経済指標が改善すれば、ある程度戻す見通し。ただ、米トランプ政権の不安定な政策運営が警戒され、ドルの買戻しは限定的となりそうだ。
前週末に発表された米コアPCE価格指数は伸びが市場予想を下回り、インフレ懸念は後退。米中摩擦再燃への懸念や米10年債利回りの小幅低下でややドル売り圧力が強まり、ユーロ・ドルは1.1310ドル台から1.1360ドル台に浮上し、ドル・円は144円40銭付近から143円80銭付近に値を下げた。週明けアジア市場では米中摩擦再燃が懸念され、ドル売り先行。ドル・円は日経平均株価の軟調で円買いも強まり、143円前半に下げた。
この後の海外市場は米国の政策運営が注視される。インフレに対する不安が和らぐなか、今晩発表のISM製造業景況感指数は節目の50を下回るものの、前回から改善が期待される。また、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は利下げに慎重な姿勢を維持するとみられ、ドル買いを支える見通し。ただ、トランプ政権の高関税政策の司法判断や米中貿易摩擦、大型減税による財政悪化など主要政策は不透明感を深め、ドルは全般的に買いづらい地合いとみる。
【今日の欧米市場の予定】
・22:45 米・5月製造業PMI改定値(予想:52.2、速報:52.3)
・23:00 米・5月ISM製造業景況指数(予想:49.2、4月:48.7)
・23:30 米・4月製造業受注(予想:前月比-3.1%、3月+3.4%)
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