「シゲルさんノート」には何が書かれているのか
「トランプ・ショック」により世界の株式市場で先行き不透明な展開が続いている。そんな難局でも資産を増やしているのが、89歳の現役トレーダー「シゲルさん」こと藤本茂さんだ。19歳で株式投資を始め、70年にわたって相場を見てきたシゲルさんは、ブラックマンデーやバブル崩壊、リーマン・ショックなど幾多の危機を乗り越え、20億円超の資産を築く“生き字引的存在”として知られる。
午前2時に起きて、米国市場の動きをチェックしつつ、日経新聞をくまなく読み込み、その日の日本株の動きを予想。取引時間中は常時80銘柄ほどに目を凝らし、次々と売買を繰り返し、利益を確定させていく。それらの取引を「ノート」に手書きで逐一記録することも怠らない。
そんな日々を送るシゲルさんはSNSなどを一切やらず、自ら投資理論を発信する機会は限られている。そこで、「マネーポストWEBプレミアム」ではシゲルさんに密着。毎週、損益を確定させた主な取引をノートから抜粋しながら、個別解説とともに特別公開する。具体的な事例からは歴戦の“億り人”の思考の一端が垣間見えてくる。今回は、5月19日(月)~23日(金)の期間の具体的な取引について紹介していく。シゲルさんはこの週のハイライトについて「19日と22日やな」と振り返った。