*05:46JST NY株式:NYダウは91ドル安、米景気への懸念が重しに
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は91.90ドル安 42427.74ドル、ナスダックは61.53ポイント高19460.49で取引を終了した。
ダウ、ナスダックともに寄り付き後小幅に上昇したが、取引開始前に発表された5月のADP雇用統計で非農業部門の雇用者数が市場予想を下回り、2年ぶりの低い伸びとなったことで米国経済への先行き懸念が意識され上値が抑えられた。また5月のISM非製造業景気指数も好不調の境目となる50を下回るネガティブサプライズで、一時マイナスに転じた。その後は好調が続く半導体株に下支えされながら、関税交渉など新たな材料待ちの状態が続き、1日を通して小動きだった。結局ダウは小幅に下落、ナスダックは小幅に上昇して終えた。セクター別ではメディア・娯楽が上昇し、自動車・自動車部品が下落した。
情報技術ソリューションを提供するヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)は四半期決算で売上高、調整後の1株当たり利益が予想を上回ったことを受け上昇。金融大手のウェルズ・ファーゴ(WFC)は小幅に下落。7年ぶりにFRBが同行に課していた資産上限規制の解除を発表したことを好感した買いが一時入った。原油相場の下落を受け、エクソン・モービル(XOM)シェブロン(CVX)などエネルギー関連株が軟調。サウジアラビアがシェア獲得のためにOPECプラスに更なる増産を要請したと伝わった。
テスラ(TSLA)は下落。イーロン・マスクCEOがトランプ政権の減税法案を痛烈に批判し、政権との決裂が明らかになったことや中国や欧州での販売低迷が材料視された。不動産・損保向けソフトウェアを手掛けるガイドワイア・ソフトウェア(GWRE)は決算内容を評価する買いが入り大幅高だった。ディスカウントストアのダラー・ツリー(DLTR)は大幅安。関税対応で第2四半期(5-7月期)の利益が最大50%減少する可能性があると明らかにした。
アパレルのPVH (PVH)は取引終了後に第1四半期決算を発表、通期の1株当たり利益見通しを引き下げ、時間外取引で下落している。
(Horiko Capital Management LLC)
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