*08:28JST 9日の米国市場ダイジェスト:NYダウは1ドル安、対中通商協議の進展期待が下支え
■NY株式:NYダウは1ドル安、対中通商協議の進展期待が下支え
米国株式市場はまちまち。ダウ平均は1.11ドル安の42761.76ドル、ナスダックは61.29ポイント高の19591.24で取引を終了した。
対中通商協議の再開で、期待感から買われ寄り付き後、上昇。NY連銀が発表したインフレ期待率の低下で長期金利が低下したことも好感されナスダックは続伸した。終盤にかけ、通商協議が明日も継続することが明かになると、様子見気配が強まり、ダウは失速し小幅安に転じ、まちまちで終了。セクター別では自動車・自動車部品や半導体・同製造装置が上昇した一方、保険が下落した。
航空機メーカーのアーチャー・アビエ―ション(ACHR)はトランプ政権のドローンを巡る規制緩和が好感され、上昇。半導体のエヌビディア(NVDA)などはトランプ政権がレアアース供給確保と引き換えに中国のハイテク輸出を巡る規制緩和を検討しているとの報道で堅調に推移した。半導体メーカーのクアルコム(QCOM)は英国のデータセンター向け高速半導体などを手掛けるアルファウェィブIPグループ(AWE)買収で合意したと発表し、上昇。消費者金融サービス会社のシンクロニー・ファイナンシャル(SYF)はクレジットカードを巡りディスカウント小売のウォルマート(WMT)との提携を発表し、大幅高。
携帯端末のアップル(AAPL)は開幕した世界開発者会議(WWDC)で発表された新製品の内容が想定内にとどまり、サプライズなく失望感に売られた。メディアのワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)は2つの上場企業分割でストリーミングとケーブルTV事業分離を発表し、下落した。
ラトニック商務長官は対中協議が有益だったとの見解を示した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:米5月NY連銀インフレ期待低下でドルは伸び悩む
9日のニューヨーク外為市場でドル・円は144円77銭まで上昇後、144円34銭まで下落し、144円61銭で引けた。米4月卸売在庫確報値が予想を上回り、ドルがじり高推移となった。また、米中通商協議再開でリスク選好の円売りが優勢となった。その後、米5月NY連銀インフレ期待の低下で金利低下に伴いドル買いが後退した。
ユーロ・ドルは1.1387ドルまで下落後、1.1430ドルまで上昇し、1.1421ドル引けた。ユーロ・円は164円81銭から165円21銭まで上昇した。米中通商協議再開を好感し、リスク選好の動きが優勢となった。ポンド・ドルは1.3523ドルまで下落後、1.3565ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.8226フランへ上昇後、0.8204フランまで下落した。
■NY原油:続伸で65.29ドル、需給ひっ迫を警戒した買いが入る
NY原油先物7月限は続伸(NYMEX原油7月限終値:65.29 ↑0.71)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+0.71ドル(+1.10%)の65.29ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは64.20ドル-65.43ドル。需給ひっ迫を警戒した買いが入った。米国市場の中盤以降はじり高となり、時間外取引で65.43ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に65ドル台前半で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 44.87ドル -0.10ドル(-0.22%)
モルガン・スタンレー(MS) 131.95ドル +0.13ドル(+0.09%)
ゴールドマン・サックス(GS)613.52ドル -0.48ドル(-0.07%)
インテル(INTC) 20.48ドル +0.42ドル(+2.09%)
アップル(AAPL) 201.45ドル -2.47ドル(-1.21%)
アルファベット(GOOG) 177.63ドル +2.71ドル(+1.54%)
メタ(META) 694.06ドル -3.65ドル(-0.52%)
キャタピラー(CAT) 358.07ドル +4.72ドル(+1.33%)
アルコア(AA) 28.56ドル +0.55ドル(+1.96%)
ウォルマート(WMT) 97.45ドル -0.02ドル(-0.02%)
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