閉じる ×
閉じるボタン
有料会員限定機能の「クリップ」で
お気に入りの記事を保存できます。
クリップした記事は「マイページ」に
一覧で表示されます。
マネーポストWEBプレミアムに
ご登録済みの方はこちら
小学館IDをお持ちでない方はこちら
ビジネス
「命の値段」の不都合な真実

アメリカやイギリスの軍人と比べて“安い”自衛官の「“もしも”の値段」 殉職者への賞恤金の支給要件は曖昧で「高額な賞恤金が支払われた事例はほとんどない」

賞恤金の支給要件は曖昧

 階級ではなく任務の違いによって差が生まれるようだが、実際には殉職者に多額の賞恤金が支払われるケースはほとんどないという。自衛官の待遇問題を専門とするジャーナリストの小笠原理恵さんが言う。

「私が知る限り、殉職した自衛官の遺族に高額な賞恤金が支払われた事例はほとんどありません。自衛隊の賞恤金は支給要件が曖昧になっています。

 2004年に自衛官がイラク派遣中に襲撃され、亡くなったケースでは、賞恤金は一般の公務員と同様の2200万円ほどとされています。遺族年金は10年間までで、高額な賞恤金はなかったと聞いています」

 自衛官のための生命保険もあるが、仮に紛争地や災害地域で殉職したとしても保険金が支払われることはないという。

「自衛官のために防衛省が用意している生命保険があり、ほとんどの自衛官は“防衛省で準備している保険なのだから有事の際でも支払われるだろう”と考えています。しかし、約款を読むと、支払いできない場合(免責事項)に『戦争その他の変乱』『地震・噴火・津波』等の記載があるため、状況によっては保険金が支払われなかったり減額される可能性があります」(佐々木さん)

次のページ:アメリカ軍やイギリス軍は手厚い補償
関連キーワード

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。