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【注目トピックス 日本株】ソフト99 Research Memo(3):ファインケミカル事業とポーラスマテリアル事業で収益の大半を占める(2)

*12:03JST ソフト99 Research Memo(3):ファインケミカル事業とポーラスマテリアル事業で収益の大半を占める(2)
■ソフト99コーポレーション<4464>の事業概要

2. ポーラスマテリアル事業
子会社のアイオン(株)で展開するポーラスマテリアル事業は、1999年にカネボウ(株)から譲り受けた事業で、アイオンはポリビニルアルコール(PVA)素材をベースとしたスポンジ(機能性多孔質吸収体)のパイオニア企業として知られている。高い吸水性能を生かして、主に産業資材や生活資材向けに開発製造を行っている。産業資材では、主に半導体やハードディスク等の製造ライン用の洗浄・吸水材、研磨材のほか、医療用やプリンター用の吸液スポンジ、生活資材では洗車用タオルやスポーツ用タオルなどがある。また、医療分野の事業拡大を目的に2020年8月に病院向け衛生管理用品の企画開発・販売を行うアズテック(株)を子会社化している。アズテックは、特に大規模病院の手術室用モップで高いシェアを持ち、直販並びに医療製品卸会社を通じて販売している。

2025年3月期の売上構成比は、産業資材が82.4%、生活資材が17.6%となる。また、海外売上比率は53.5%で、特に半導体分野では台湾、韓国や米国の大手半導体メーカーを顧客に持ち、最先端プロセスの製造ライン用では米国の1社と市場シェアを二分するほどの競争力を持つ。直近5年間の営業利益率は10%台で安定して推移しており、なかでも付加価値の高い半導体・ハードディスク製造ライン用製品が収益源となっている。なお、海外向けに関しては円建て取引のため、為替変動の直接的な影響は受けない。

3. サービス事業
サービス事業は、子会社で展開する自動車整備・鈑金事業のほか、自動車教習事業、生活用品企画販売事業で構成されている。2025年3月期の売上構成比は、自動車整備・鈑金が51.0%、自動車教習が17.9%、生活用品企画販売が31.1%となっている。

自動車整備・鈑金事業では、(株)ソフト99オートサービスで鈑金塗装や各種コーティング施工サービスを関西5ヶ所、首都圏で2ヶ所の体制で展開している。損保会社やカーディーラー(主に輸入車)経由で入庫される事故車両などの修理や車検整備を主に行っている。同業界は中小・零細企業が多く、ここ数年は厳しい市場環境が続いたこともあり淘汰が進んでおり、業界シェアは拡大傾向にある。また、ここ数年はメイクアップ用のカーラッピングサービスや、塗装面を飛び石や虫などによるキズ・汚れから守るプロテクションフィルムの施工サービスにも注力している。

自動車教習事業は、アスモ(株)が兵庫県尼崎市で「尼崎ドライブスクール」1校を運営している。生活用品企画販売事業については、(株)くらし企画で生活協同組合向けを中心に家庭用品・雑貨の企画販売を手掛けている。また、自社ECサイトでの販売にも注力しており、2021年3月期からPB商品の開発販売を開始している。

4. 不動産関連事業
不動産関連事業は不動産賃貸事業とSI事業(旧 温浴事業)、介護予防支援事業が含まれる。2025年3月期の売上構成比を見ると、「極楽湯」(2店舗)を運営するSI事業が64.7%、不動産賃貸事業が31.8%、介護予防支援事業が3.5%となっている。不動産賃貸事業に関しては本社ビルと東京・秋葉原にある自社ビル等の賃貸を行っている。なお、2024年に「極楽湯」尼崎店を閉店した跡地に、IR・インバウンド客を主要ターゲットとした和食系の飲食店モールの開発を進めており、2025年末ごろまでに竣工予定となっている。自社店舗の出店のほかテナントを募集し賃貸収入を得る予定となっている。不動産関連事業に関しては自社保有する不動産の有効活用が目的となっているため、今後も現状の事業規模を維持する方針だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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