行きついたのが高配当株投資である理由
反対する妻を根気よく説得し、浮いた資金は年100万円。すべてを投資に回して「入金力」が上がった。そうして2021年には資産が5000万円に達したが、投資の方向性について考えるようになったという。
「株主優待を目的にいろいろな銘柄を買っていたのですが、優待で届く商品は、使いきれなかったり、好みに合わなかったりするものも少なくありませんでした。特に食品は賞味期限が過ぎてしまうこともたびたびで、もったいないなあと思い始めていました」
そこでヤーヤさんが行きついたのが、高配当銘柄への投資だった。
「株主優待よりも現金という配当のほうが“無駄”がありません。2021年ごろから高配当の大型株への投資に移行して、その後の高配当株ブームに乗れたのが幸運でした。銘柄選定は配当利回り重視ですが、安定して配当を出す銘柄であることが大事だと思っています。したがって投資先は大型株が中心で、PBR(株価純資産倍率)を見て割安銘柄を探しますが、だからといってPBRが1倍割れの銘柄を無条件で選択することはありません。『高過ぎず、安過ぎず』で、あくまで健全経営の銘柄に投資しています」
現在は保有銘柄数を減らし、ETFなどシンプルな金融商品への移行を進めているという。ポートフォリオの「終活」を始めながら、自身の経験を伝えたいと思うヤーヤさんが、関連記事『資産2億円の元地方公務員・ヤーヤさんが「長期投資向きの有望6銘柄」を厳選 団塊マネーを扱う信託業務のプロから、15期連続増配の“王様”銘柄まで』で長期保有したい高配当銘柄について詳しく語っている。
【プロフィール】
ヤーヤ/地方公務員として30年余勤務した後、2024年に年間配当が500万円になったことを機に50歳で早期リタイア。家計の「入金力」を徹底的に高め、NISAやジュニアNISAを活用しつつ、高配当大型株を長期保有して資産2億円を築いた。Xアカウント:https://x.com/egg9egg9
取材・文/小野雅彦