*12:40JST オービーシステム---1Qは減収なるも産業流通事業とITイノベーション事業が増収に
オービーシステム<5576>は23日、2026年3月期第1四半期(25年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比4.0%減の17.53億円、営業利益が同46.1%減の0.39億円、経常利益が同38.1%減の0.51億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同28.3%減の0.66億円となった。
金融事業の売上高は前年同期比12.7%減の6.50億円となった。主力である銀行分野において、大型案件の端境期により受注が減少した。一方、保険分野及びその他分野では、積極的な営業活動を展開した結果、既存案件の拡大および新規案件の獲得により、順調に事業を拡大したが、銀行分野の落ち込みを補うには至らなかった。
産業流通事業の売上高は前年同期比2.8%増の5.38億円となった。主力である産業流通分野は、自動車関連システムや製薬企業向けソリューション案件を中心に、堅調に推移した。一方、マイコン分野は、アメリカの関税政策の影響により、車載系および家電系案件の受注が減少し、厳しい立ち上がりとなった。また、医療分野は、検査システムパッケージの販売拡大に向けた取り組みを進めており、事業全体としては緩やかな立ち上がりとなった。
社会公共事業の売上高は前年同期比0.0%減の4.15億円となった。主力である電力ICT分野、メディア情報分野は、堅調に推移しており、開発体制の強化も順調に進んだ。公共分野は、自治体向けシステム案件(地方税管理システム案件)が端境期に差し掛かり、厳しい立ち上がりとなったが、自治体標準化/ガバメントクラウド案件は、依然として緩やかな立ち上がりとなっている。なお、自治体標準化/ガバメントクラウド案件は今後の需要拡大を見据え、準備体制の強化を進めている。
ITイノベーション事業の売上高は前年同期比5.0%増の1.49億円となった。クラウドソリューション分野は、Microsoft社が提供する「Azure」を活用したアプリケーション開発案件を拡大することができた。また、システム基盤ソリューション分野では銀行系システムの基盤構築案件を、金融分野では投資信託案件をそれぞれ計画通りに受注することができ堅調に推移している。
2026年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比22.3%増の94.00億円、営業利益は同28.0%増の7.20億円、経常利益は同25.5%増の7.67奥円、親会社株主に帰属する当期純利益は同21.6%増の5.90億円とする期初計画を据え置いており、配当も20円増配し上場以降3期連続増配となる100円の計画としている。
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