コンビニの前がインバウウンドと覚しき若者らで大渋滞
「酔っ払いに抱きつかれそうになって走って逃げた」
渋谷区在住の会社員・Bさん(30代女性)は、渋谷駅から歩いて20分ほどのところに住んでいる。最寄りの駅は渋谷駅ではないが、家が「電車に乗るよりも歩いたほうが早い」場所にあり、センター街は家までのショートカットコースでもあった。しかし、最近は「遠回りをする」という。
「日本人でも一人で缶チューハイを飲みながら歩いている人とかはたまに見ますが、道端に立ったままで騒ぐような人はあまり見かけない。でも、センター街でお酒を飲んでいる外国人には陽気な人が多くて、道端で輪をつくって大きな声で会話したり、踊ってたりしていて……。一度、酔っ払った外国人男性が“I love JAPAN!”だとか言いながら抱きつこうとしてきたので、走って逃げました。日本人の酔っ払いも嫌なのに、外国人は体格が大きい人も多いので、本当に怖い」(Bさん)
渋谷区も警備員を増員して対応
路上飲酒が見つかったら、その場でアルコールは回収される
こうした渋谷の状況を、渋谷区も把握し対策を重ねてはいる。区の安全対策課は安全な生活への取り組みの一環として、警備員に巡回させるほか、更には青色防犯灯付きのパトロール車を派遣していると説明する。
「渋谷駅周辺では年末のカウントダウンイベントやハロウィンでの迷惑行為が目立つようになったことから条例が改正され、路上飲酒は禁止になりました。またセンター街を中心に、人が多く集まるところでは、毎日18時から翌5時の間で警備員を巡回させています。警備員の数も、昨年の10月1日から13人から18人に増員しています」
警備員は路上飲酒をしている人に注意、アルコールはその場で処分する。たとえ飲みかけであっても、飲み残しを回収する容器も用意している。当然、日本人だけでなく、外国人への声がけも行われている。
「ポイ捨てや路上飲酒を見つけたら区のルールに従うように案内をしています。外国人への注意は会話が難しい場合もあり、稀に口論に発展することもありますが、基本的には私たちの指導に従ってくれます。パトロールをすることで、路上飲酒が減っていることは確かだと思います」(安全対策課)
とはいえ、地元の人たちの声を聞く限り、まだまだ路上飲酒はなくなっていない様子。前出のBさんは、「特に夜のセンター街は、もはや日本人より外国人のほうが多いのでは」と話す。そうした場所で外国人に日本のルールやマナーを浸透させるのは、一筋縄ではいかないところもある。根気強い対策が必要になっていきそうだ。